東アジアの平和と友好へ
「建国記念の日」を考える集い
「解放新聞」(2013.03.04-2609)
ファシズム型政治との対決を
東アジアの平和と友好に向けた課題
―「建国記念の日」を考える集い
講演は「東アジアの平和をめぐる状況と課題」をテーマに、佐々木寛・新潟国際情報大学教授がおこなった。総選挙結果を分析し、維新の会などの「わかりやすい敵を提示し、それを叩いて支持を調達する大衆動員型の政治」―ファシズム型の政治台頭の危険性を強調。「漠然とした不安」を煽り「漠然とした希望」を打ち出す政治手法や、侵略・敗戦の歴史的事実、新自由主義との対決-09年の政権交代、東日本大震災・原発事故の経験などを忘れる「忘却の政治」の問題点も指摘し「1930年代のように空っぽのナショナリズムにからめとられてはならない。社会がギスギスし、勇ましいことばかりいわれ、生活が困窮すると、「生活保護はもらいすぎだ」など他人を思わず自分だけを考える「蜘蛛の糸」の論理が起きるが、明日はわが身だ。弱者や切り捨てられた人たちと一緒に希望をつくるべき。生活に根ざしたコミュニティをつくり、専門家権力に対抗する主体になり、本当の民主主義、国境、領土、愛国とは何かと考える。そうしないと、いつまでも忘却社会、空手形を突きつけられる。犠牲のシステムを克服することだ」と訴えた。
「つくる会」系教科書採択をめぐり、横浜市で首長-教育委員・市議会議員による露骨な教育内容への政治介入がおきている実態は、「教科書問題を考える横浜市民の会」の佐藤満喜子・代表が報告。最後に平和フォーラムの藤本泰成・事務局長が「分断と競争をのりこえ、仲間と一緒に未来を語ることができるようがんばろう」とまとめた。
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