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部落問題資料室
NEWS & 主張

偽造知っていたはず
行政書士に有罪判決
懲役2年6月執行猶予3年

「解放新聞」(2013.04.08-2614)

名古屋地裁が不正取得事件に
  戸籍の大量不正取得事件で昨年9月に逮捕され、戸籍法違反などの罪に問われた東京都の行政書士に、名古屋地裁は3月21日、懲役2年6月、執行猶予3年の判決を言い渡した。この行政書士は「群馬ルート」とよばれた不正グループの首謀者の行政書士に依頼され、月30万円の報酬を得て行政書士の名義貸しをおこなっていた。
  神原(かんばら)浩・裁判官は判決理由で「被告が入手した情報はストーカーや脅迫などの犯罪に使われており、実際に被害にあった人もいる」と指摘。「身元調査のためと知っていて職務上請求書を渡した被告の役割は重要だ」とのべた。また、「平成23年5月には、不正に取られた相手から民事訴訟をおこされて犯行をやめるチャンスがあったが、報酬を得るためにそのまま漫然と続けた」と指摘した。
  被告は公判で「自分は名義貸しをおこなっただけで偽造していたことは知らなかった」と無罪を主張したが、神原裁判官は「首謀者の行政書士は偽造した用紙を使うことは明言していないものの、毎月100件から数百件の戸籍や住民票が自宅の事務所に送られてきており、偽造されていたことは知っていたはず」と指摘、無罪の主張を退けた。
  被告は、平成15年に行政書士の登録をしたが実際に仕事をしたことがない。不正取得が発覚しそうになったために廃業した首謀者が1か月30万円の報酬で被告に名義貸しを依頼、被告から受け取った東京都行政書士会の職務上請求書を大量に偽造して不正取得を繰り返していた。首謀者は、「うちはノウハウをもっているから戸籍や住民票が大量に送られてくるよ」と説明したうえで被告に名義貸しを依頼していた。

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