高野山真言宗は「萬民平等差別戒名追善法会」を5月7日午前、高野山・大伽藍金堂で営んだ。この法会は1984年から続けられており、12か寺の墓石、過去帳から発見確認された御霊にたいするもので今年で30回目。中央本部からは組坂委員長が、和歌山県連からは池田清郎・副委員長(中執)をはじめ代表6人が参列した。法会の導師は松永有慶・高野山真言宗管長(総本山金剛峯寺座主)がつとめ、深真樹・社会人権局長が「被差別の諸精霊ならびに祖師にたいし心からなる反省の誠を捧げ奉らん」との廻向文を読みあげた。
宗団を代表しあいさつした永島龍弘・総務部長は、 「現世で差別という苦しみから解放されんとするとき、死後もその苦しみを負わせたという認識のもと、心から反省し、この世から1日も早く差別のなくならんことを願い、ご供養を申し上げているところ」「今後も宗団をあげて、よりいっそう人権意識の高揚につとめる」と決意の言葉をのべた。これをうけ、組坂委員長は「差別排外主義の動きが顕著になってきているいま、心かよう人びととともに人権・平和・環境・民主主義などの人類が求め続
けてきた普遍的価値を追求するとりくみを続けていきたい。そのことが差別戒名をつけられ、あの世にまで差別の重荷を背負わされた私たちの先人にたいする大きな務め。30回をむかえたこの法会がすぼらしいものとなったことにお礼もうしあげる」と参列者を代表しあいさつした。
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