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部落問題資料室
NEWS & 主張

集団的、計画的で悪質と
結審で強調、判決は10月上旬
朝鮮学校襲撃裁判

「解放新聞」(2013.07.22-2628)

 【京都支局】「在特会らによる朝鮮第一初級学校襲撃事件裁判」の第18回口頭弁論が6月13日、京都地裁でおこなわれ結審した。裁判終了後には報告集会をもった。判決は10月上旬の見込み。

各地でのヘイトスピーチに
  原告側は第1回口頭弁論で冒頭陳述をおこなった具鈺(クリャンオク)弁護人が最終陳述をおこなった。具弁護人は、朝鮮学校卒業生としてかつてのチマチョゴリ事件とみずからの被差別体験を語り、今回の事件が学校、児童に与えた影響と学校が疲弊していくようすをのべ、事件は以前からおこなわれてきた陰湿な個人の単発的な攻撃ではなく、集団的・計画的で悪質性をもったもので、学校に深刻な被害をもたらした点を強調。これらが現在の東京・新大久保、大阪・鶴橋などでの野放し状態のヘイトスピーチにつながっていることを訴え、司法判断を求めた。
  在特会側の最終陳述は、事実関係で争えず「授業を妨害し、子どもたちをおぴえさせたということの犯罪性は疑う余地はない」といわざるをえず、虚言に満ちたヘイトスピーチを隠ぺいする欺瞞的陳述で、結局のところ「表現の自由」の一点にすがるしかなかった。

典型的なヘイトクライムと
 報告集会では弁護団からはこの事件が典型的なヘイトクライム(憎悪犯罪)事件であることが説明されたほか、保護者からは裁判にかけるそれぞれの思いと、ヘイトスピーチによって傷つけられた尊厳を取り戻すための困難な道のりが語られた。
  平井斉己・府連書記長(府会議員)も発言し、「従軍慰安婦」問題の解決を求める意見書を府議会で可決後、賛成した府会議員のところへ在特会などが押しかけたことを報告し、いまだに続く在特会などとヘイトクライム活動とそれを許している社会の現状を打開するためにもこの事件の判決の重要性が増していることを強調した。


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