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部落問題資料室
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反差別・人権の文化活動を活性化し、第40回部落解放文学賞に応募しよう

「解放新聞」(2013.09.02-2633)

 いま、全国ですすめられている識字運動は、みずからの人間としての尊厳をかちとるという具体的な行動である。識字学級の参加者は、その活動を通じて「喜び」を知り、みずからの生活体験や夢をのせて表現することで、その感性や未来に向けて生きる活力を高めてきている。また、被差別、反差別の立場からさまざまな創作活動を続けている多くの仲間がいる。私たちの「部落解放文学貫」は、そうした多くの人びとに支えられ育てられてきた文学賞であり、他の文学賞にはない特徴と感性をもっており、今年の第39回文学賞には、全国から135編の作品が寄せられた。

 デコ廻しや猿芸など伝統・伝承文化は、民衆の生活のなかで生まれ継承されてきたもので、多様な内容と豊かな感性をもっている。いま、全国各地で、伝統芸能の後継者育成やムラの言い伝えを演劇として完成させ、さらに発展させているとりくみがある。また、子守唄やわらべ歌をはじめ、さまざまな生活に根ざした唄の掘りおこしがすすめられている。しかし一方では、差別や生活の苦しさを思いおこしてしまうという感情もあって、春駒など門付け芸をはじめ後継者が育たないため消えようとする伝統芸も存在する。また、全国各地でおこなわれていた盆踊りなども音頭や鳴り物が継承されず、かろうじて古い音源を拡声器にのせておこなっているところもある。

 民衆の文化は、「人間性」の発露であり「生活」そのものであり、その範囲は先にのべた「芸術」「芸能」から「衣」「食」「住」にまで多岐にわたる。そして、私たちの文化活動は、人間の尊厳を希求し続ける部落解放運動の根幹を成す活動であり、生活の場にその基点をおくものである。そうしたことをふまえ全国各地でのいっそうのとりくみが求められる。また以前、文化活動の集約の場としてひらいていた「たたかいの祭り」についても、携帯などをふくめ再開への可能性について十分検討をすすめていくことが必要であると考えている。
  そうしたことをふまえ、①地域の伝承文化・芸能の掘りおこしと継承に向けた活動を強化する②識字運動の活性化と11月に予定されている「全国識字経験交流集会(岡山)」の成功に向けてとりくむことを当面の目標としてとりくんでいく。
  また、現在「第40回部落解放文学賞」の作品を広く募集しており、積極的に応募されることを強くよびかける。

第40回部落解放文学賞作品募集   応募締め切り日 2013年10月31日
識 字 部 門
記録・表現部門
小 説 部 門
詩 部 門
児童文学部門
戯曲.部門
評 論 部 門

  【応募資格】 一切問いません(集団による制作もうけつけます)。原則として原稿用紙を使い、1校目に応募部門・題名・名前・住所・生年月日・電話番号(お持ちの方はFAX番号、メールアドレスも)。名前・住所には必ずフリガナを。パソコン入力などでの応募は、罫線のない用紙に1校1000字程度でお願いします。
  【枚数】 400字詰め原稿用紙150枚以内。詩は一人3篇以内。
  【応募は未発表作品】 この1年間の、同人誌、サークル誌、各地の部落史研究所・研究会の紀要への発表作品はうけつけますが、書店の販売ルートにのった単行本などほうけつけません。昨年までの応募作品を書き直して応募されることも期待します。作品は返却しませんので、必要な方はコピーしておいてください。
  【賞品】 各部門ごとに、入選作、佳作をおきます。入選作には賞金20万円。佳作には副賞。
  【発表・掲載】 「解放新聞」に入選発表。雑誌『部落解放』増刊号・(部落解放文学賞特集号)に入選作など掲載。
  【送り先・問い合わせ先】 〒552-0001大阪市港区波除4・1・37 HRCビル3階 部落解放同盟中央本部大阪事務所  部落解放文学賞実行委員会 TEL06・6581・8720


「解放新聞」購読の申し込み先
解放新聞社 大阪市港区波除4丁目1-37 TEL 06-6581-8516/FAX 06-6581-8517
定 価:1部 8頁 115円/特別号(年1回 12頁 180円)
年ぎめ:1部(月3回発行)4320円(含特別号/送料別)
送 料: 年 1554円(1部購読の場合)