同和行政廃止無効裁判
一方的な廃止許さない
1・2回公判
「解放新聞」(2013.10.28-2640)
原告団3人が意見陳述おこなう
第1回公判は7月17日、さいたま地裁でひらかれ、弁護団3人と原告団13人が出席し、原告団を代表して3人が意見陳述をおこなった。また閉廷後には埼仏会館で報告集会をおこなった。
意見陳述をおこなった本庄市協議会の沢本文男さんは集会所が地域の人びとの交流と子どもたちの教育の場として大きな役割をはたしたとのべ、「一方的な廃止は納得できない」と市の姿勢を指弾。上里支部の清塚護さんと深谷市協議会の坂本住夫さんも説明責任をはたさない行政の姿勢を厳しく批難した。
また公判では、訴状にたいして3市町が答弁書を提出した。このなかで本庄市が「同和対策の継続事業は廃止したが、同和行政は廃止していない」としたことにたいし、報告集会で片岡明幸・県連委員長が「当事者との話し合いを拒否し集会所事業を廃止しておきながら、どんな同和行政をやるというのか」と批判した。
指宿昭一・弁護人も「意見陳述で部落差別の実態と教育集会所のはたしてきた役割、同和行政の意義を伝えることができた」とのべた。
「原告側に訴える権利ない」と被告
第2回公判(9月25日)では被告側が「原告側に条例撤廃にたいして訴える権利はない」とする答弁書を提出。第1回公判で裁判所から答弁書の再提出を促されていた深谷市が前日になってようやく提出したことに裁判官が苦言をのべる場面もあった。
裁判終了後の報告集会では指宿弁護人が「同和行政は廃止していない」とする被告側にたいし「今後、どのような同和行政にとりくむのか」などを具体的に示すよう求釈明書(質問状)を提出したと報告、「原告として訴える権利があるのかどうかが第一の関門。しっかりと反論していきたい」とのべた。
また、報告集会後の学習会では片岡県連委員長が被告側の①同和行政は全廃していない②集会所は従来どおり使用できる③一方的廃止はしていない、の3点の主張を取りあげて「欺瞞的な答弁」と批判、「一方的廃止通告という姿勢は絶対に許せない」と厳しく指弾した。
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