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部落問題資料室
NEWS & 主張

差別記載が13府県26件に
特記事項として「同和地区」記入

「解放新聞」(2013.11.25-2644)

Y社との第2回確認会で判明
  競売仕入れをするためのチェック票に「同和地区」と書きこんでいたY中古住宅販売会社(本社・群馬県/105支店)の差別事件の第2回確認会を11月12日午後、和歌山市内の同和企業センターでひらいた。中央本部からは片岡中執が参加、和歌山県連からは池田清郎、清水節子の両副委員長、藤本哲史・書記長、同盟員や共闘関係者、県実行委から80人が参加、また、群馬県運、大阪府連、山口県連が参加した。
  確認会は前回に引き続き、差別記載をした当人Aへの追及と差別記述が見過ごされた社内体制について確認をすすめた。このなかで、Y社が実施した全国支店への実態調査の結果が報告され、第1回確認会ではAが個人的に7件のみ「同和地区」と書きこんでいたとしていたが、新たに11府県の支店で「同和地区」「特殊地区」などの記載をしたチェック票19件の存在が発覚。これまでの件数とあわせて13府県26件となった。確認会は今回で終了し、差別事件の拡大をうけて中央本部、関係府県と協議して全国規模のとりくみをすすめることになった。
  今回の確認会では、和歌山支店で作成された7件について、処分して不明だった4件の所在地をふくめ、和歌山市3件、橋本市3件、大阪府和泉市1件であることが明らかになった。この不明チェック票は、国交省、和歌山県宅建協会の指導の後に処分されたもので、Y社の顧問弁護士の保管資料から判明、第1回確認会後に提供された。
  確認会でチェック票に「同和地区」と書き入れたA社員は、「同和地区のマイナスイメージ」「売れない物件」という意識があったとのべたが、市民社会の意識の反映でもある。そのような現実のなかで参加者からは企業の社会的責任を問う指摘もされた。
  また、Y社がおこなった全国105支店への調査で差別チェック票が発覚したことについて、「全社的にみれば発覚した件数は少ない。報告したこと自体がわが社の誠意であり、会社ぐるみでない」と発言。参加者から批判される一幕もあった。
  なお、発覚した府県は、長野県、静岡県、滋賀県、奈良県、京都府、岡山県、山口県、愛媛県、徳島県、福岡県、熊本県で11府県19件におよび、和歌山県と大阪府を加えて13府県26件という全国規模の差別事件となった。

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