スタディーツアー
【滋賀支局】福島第1原発の被災地と福島県内の被差別部落の実態から学ぶスタディーツアーを10月9~11日におこない17人が参加した。主催は部落解放・人権政策確立要求県実行委。
アウシュヴィッツ平和博物館も見学
1日目は白河市のアウシュヴィッツ平和博物館で記録写真や資料やナチス・ドイツのユダヤ人などを強制収容、虐殺した記録ビデオを見学。小渕真理・館長が博物館の説明や思いをのべ、今年5月に開設した「原発災害情報センター」から全世界に反原発・反核の情報を発信していきたいと抱負が語られた。その後、福島市・県教育会館でもったフィールドワーク事前学習会では県教組原発災害対策特別中央執行委員の関谷英樹さんが放射能汚染地域の現状、学校現場、子どもたちの現実と課題を報告。関谷さんは地元と大手マスコミで原発事故に関する報道に大きな違いがあり、現地の実態が全国に正しく伝わっていないと指摘。教育現場では児童、保護者、教師が全国各地に避難し関係が分断されたままであることや、親も多くのストレスを抱えており、心のケアが重要な課題、と語った。
2日目は県教組の柴口正武・副委員長の案内で帰宅困難地域の浪江町、飯館村を視察。
その後、県内の被差別部落の情況と県の被差別部落の歴史について和田献一・栃木県連執行委員長(中執)が報告した。
最終日は和田委員長の案内で2つの被差別部落をフィールドワークした。共通していることは側溝や道路の環境改善から排除され、その結果周辺地域からの雨水や雪解け水、生活雑排水が地域内に流れ込み滞留する現実がある。しかし、地域からは人びとが流出し、空家も放置されている。差別の現実があっても部落解放運動がなければ行政も動かない。あらためて部落解放運動の必要性を感じた。
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