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部落問題資料室
NEWS & 主張

差別撤廃を求めてシンポジウム
世界人権宣言65周年を記念し

「解放新聞」(2014.02.03-2653)

 【京都支局】部落解放・人権政策確立要求京都府実行委員会主催の「世界人権宣言65周年記念シンポジウム」が12月3日、京都市内のウィングス京都でひらかれ、府内各地、各団体から270人が参加。パネリストの4人の被差別の当事者は差別の実態を出し合い、世界人権宣言の具体化、人権尊重の理念にもとづく法整備や人種差別撤廃条約の完全批准を求めた。
  シンポジウムは、実行委の松田武・会長が「人権が尊重された職場環境の保持、人権政策の確立を」と訴え、4人のパネリストは世界人権宣言から65年が経つにもかかわらず、いまなお厳しい差別の現状や、とりくみを報告した。
  障害者権利条約の批准と完全実施をめざす京都実行委員会事務局長の矢吹文敏さんは「障害者差別撤廃のために」と題し、法制定をうけての京都府条例づくりのとりくみを報告。婚外子の母でもある奈良女子大学講師の島津良子さんは「婚外子差別―最高裁の判決をうけて」と題して苦難の闘いの経緯をのべた。NPO法人コリアNGOセンター代表理事の郭辰雄(クァク・チヌン)さんは「ヘイトスピーチ、ヘイトクライムのない社会を」と題して各地の実態や京都地裁判決の意義などをのべた。京都府連の宮崎茂・書記次長は「部落解放をめざしての京都でのとりくみ―戸籍謄本等の不正取得事件をとおして」と題して報告した。
  最後にコーディネーターの大阪国際大学准教授の谷口真由美さんが「ヘイトスピーチを普通の人がするなど心のバリアは大きくなっている。世界人権宣言はすべての国が対象。「国益」を追求すると平和と矛盾する。自民党の改憲草案は宣言にある天賦人権説を採用していない。宣言は権力者のためではなく、みなさんのためにある」と績んだ。

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