「人間として恥じる行為であった」と謝罪
F社役員による差別発言事件で糾弾会
【香川支局】坂出・綾歌企業人権・同和教育推進協議会(「企同協」)会員企業のF社役員が2013年11月に「企同協」会員のK社高松工場との商取引のなかで「S社を断ると解放同盟が大勢出てきて、あとでいろいろあるかもしれない。断り方を慎重にしたほうがよい」と発言したことが、同じく「企同協」会員のS社の告発によりわかった。
S社とK社との取引案件を、大手F社が自社をまじえた3社で委託契約を結ぶことを提案。しかし実際はF社役員がK社と単独で契約し、そのときにこの発言がおこった。
坂出市協は、この「F社役員(以下、役員)による差別発言事件」の第1回糾弾会を2月26日、第2回糾弾会を3月14日にひらいた。2回の糾弾会には、坂出市協から大藤正孝・議長ら役員が、また関係行政らが参加。F社からは差別発言をした役員をふくめ社長ら4人、K社、S社が、出席した。
糾弾会の冒頭で大藤議長は、「この差別発言事件は、きわめて悪質なもの。関係行政とともに慎重に事実確認を重ね、糾弾会をもつことになった。われわれが何を訴えているのかを考え、真撃に受け止めて、学び、今後個人、企業としてとりくんでほしい」とのべた。
しかし、役員は「そのような発言は記憶がない。行政にいわれるまで気づかなかった」と答え、真摯な反省が見られなかった。
第2回糾弾会では、役員は「人権意識の希薄さから今回の発言で、S社、K社、解放同盟をはじめ関係行政や自社に多大な迷惑をかけた。人間として恥じる行為であった。今後は絶対に差別をしない、させない、許さないことを約束する」と謝罪した。
これにたいして大藤議長は、「今回の発言は、蔑称語を使用していないが、解放同盟という団体を悪用している。また長年の取引があるし、まして企同協会員という立場での発言ということで悪質だった」と説明し、「今回の糾弾会が実りある糾弾会であったと、のちのち思えるよう、互いに協力して差別のない世の中をめざそう」とまとめた。
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