pagetop
部落問題資料室
NEWS & 主張

組織一体の運動へ
連合が人権課題を学ぶ

「解放新聞」(2014.06.02-2669)
 えん罪事件(狭山事件)など3つのテーマを掲げて、5月20日午後、日本労働組合総連合会(連合)は「人権フォーラム2014」を東京・全電通労働会館でひらき、220人が参加した。リレートークでは、石川一雄さんと、安田聡・狭山闘争本部事務局貝も講演し、狭山事件の現状と課題を提起、事実調べ・証拠開示-再審開始と人権確立への司法改革実現を訴えた。
  主催者あいさつで、連合の神津里季生・事務局長は「連合は発足いらい人権の問題を原点にすえた労働運動を推進している。きょうは3つの課題にしぼっての講演。一つひとつのとりくみがいかに大事か、ぜひ一人ひとりの胸に刻み、それぞれの組織にもち帰り、さらに支援の輪を強いものにすることにつなげていただきたい」とよびかけた。
  リレートークのテーマは、拉致問題、原爆の被爆者支援、えん罪事件の3つ。
  えん罪事件のテーマは、狭山事件に焦点をあてたもので、石川さんと安田さんがそれぞれ講演。石川さんは「多くの証拠のねつ造、改ざんが、開示された証拠で明らか。ぜひともえん罪が一日も早く晴れるように」といっそうの支援を要請。安田さんは、狭山のえん罪の背景に、部落への警察の見込み捜査と住民の差別意識の存在を指摘し、第3次再審請求以降の裁判の現状を中心に報告。逮捕当日の上申書や取り調べの録音テープなど、この間の開示証拠から作成した新証拠も紹介し、事実調べ、証拠開示、司法改革の重要性を強調して訴えた。
  拉致問題についてのテーマ(「北朝鮮による拉致問題に関して」「拉致被害者の救出活動の実態に関して」)では、特定失踪者問題調査会の荒木和博・代表と村尾建じ兒・専務理事が、それぞれ講演。原爆の被爆者支援については、原爆症認定集団訴訟東京弁護団事務局長の中川重徳・弁護士が講演し、支援を訴えた。
  まとめで、小川裕康・副事務局長は「本日の内容を各組織にもち帰り、構成組織、地方連合会、本部が認識を共有化させて一体となった運動を展開することで具体的な解決につなげていけるよう努力したい」と集会を結んだ。

「解放新聞」購読の申し込み先
解放新聞社 大阪市港区波除4丁目1-37 TEL 06-6581-8516/FAX 06-6581-8517
定 価:1部 8頁 115円/特別号(年1回 12頁 180円)
年ぎめ:1部(月3回発行)4320円(含特別号/送料別)
送 料: 年 1554円(1部購読の場合)