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部落問題資料室
NEWS & 主張

会社の経営体質や責任ただす
Y住宅販売会社に第2回糾弾会で

「解放新聞」(2014.08.11-2678)
 Y社住宅販売差別調査事件の第2回糾弾会を7月29日午後2時から、東京・中央区の中央本部でひらいた。Y社からは取締役営業本部長、上席執行役員管理本部長のほか、エリア担当の部課長、監査役弁護士ら16人が出席。同盟側は、坂本副委員長、片岡財務委員長、池田、安田、高橋、和田、伊藤の各中執のほか、関係都府県連から40人が参加した。糾弾会では、Y社側はこの事件への自覚に乏しく、事件を起こした社員に問題があり、社はそれを見過ごした責任があるという立場に固執。事件を生み出した会社の経営体質や責任の所在について批判があいついだ。

差別性や姿勢で回答求める
  糾弾会は、池田中執が問題提起をおこない、事件発覚から1年半がすぎたが、「何が問題であるのか」、「会社としての責任の所在」があいまいと指摘、これまで明らかになっていない事実解明への努力や事件の差別性、会社の姿勢について回答を求めた。
  会社側は、事件の詳細を明らかにするために退職者への聞き取りの結果を報告したが、対象者は7人いるが連絡がとれなかったり、拒否されたりして2人について面談と聞き取りをした、とのべた。奈良店の社員は、「売却の難しい要因のある地域を含めて「特殊」と記載した」「売れにくいから入札してほしくないという思いから記入した」また、北九州店の社員は、「買っても売れないので入札してほしくない」「また、過去の経験的知識から、同和地区ではないかと推測はしていた」などの面談報告がされた。
  しかし、会社の姿勢を問われると、取締役営業本部長は、書面での見解を読みあげ「…仕入れチェック表への「同和地区」といった記載は、不必要なもの。これを見過ごして当社内で流通させてしまったことは、差別を助長したととらえられても弁解できない」。あるいは、「…担当者に対象物件は、同和地区の物件だという意識があったのであれば、当社は、同和地区の物件の取り扱いを避けているのではないか、取り扱うにしても安く買って、安く売っているのではないかという疑問を持たれるのはやむを得ない事だと思う」と読みあげた。
  参加者からは、面談や聞き取り調査も真剣味が足りず他人事のようだ。会社の責任を理解していない、社員に責任を押しっけるものだ、などの厳しい批判があいついだ。
  今回の差別事件は、会社の体質やシステムのなかに事件を生み出す常態化したものが背後にあったとする理解がなければ、社員教育はできない。教育されるべきは会社幹部ではないのか、などの厳しい指摘をした。
  今回の糾弾会での論議をふまえて、あらためて会社側の見解を求めるとともに、次回糾弾会には、社長の出席を求めて終了した。
  Y社は、競売物件を落札し、リフォームして販売する中古住宅販売会社。仕入れの元になる「競売仕入れチェック表」の特記事項欄に「特殊地区」「同和地区」などと書き入れて落札しないよう求めていた問題。全国13府県の支社で26枚のチェック表に同様の記述が見つかった。


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