浄土宗は9月8日午後、差別戒名物故者追善法要を千葉県・徳願寺の本堂でおこなった。万人平等救済の教えに背き、差別戒名の付与など、差別に加担していた事実に、追善法要をとおして向きあい、反省、懺悔し、あらゆる差別の撤廃を心に誓いあった。部落解放同盟からは、西島書記長、片岡財務委員長、埼玉・栃木県連から代表者が参列し、焼香した。
追善法要では、豊岡鐸尓・宗務総長が導師をつとめ、「無明の闇にさまよいて 本覚の路に迷うこと久し 然る闇 世俗の差別に馴染み これを容認加担し差別戒名を付与する大罪を犯し 図らざる大過を重ぬ誠にもって 万人平等の祖意に背く」と差別の容認・加担の事実を「表白」。主催者あいさつでは、差別戒名墓石改正事業の状況(未改正寺院は残り約10か寺)を報告し、「宗祖法然上人の万人平等救済のみ教え」のもと、一日も早い完全改正にとりくむ、と決意を表明した。
部落解放同盟からは、西島書記長が来賓あいさつ。追善法要へのお礼をのべるとともに、差別身元調査、「過去帳」開示問題を中心に問題提起し、「この法要を一つの契機に、ほんらいの浄土宗の原点に立ち返っていただきながら、ぜひ末寺まで思いを伝えていただきたい」とよびかけた。
追善法要の前段には、同じく同寺の本堂を会場に、大阪大谷大学非常勤講師の浮穴正博さんが「ことば 表現 差別」をテーマに講演をおこなった。
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