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部落問題資料室
NEWS & 主張

元国連委員が所見解説
ヘイトスピーチめぐり

「解放新聞」(2014.11.10-2690)
 「世界はヘイトスピーチと闘う」をテーマにした講演会が10月23日夜、大阪市・エルおおさかでひらかれ、100人をこえる参加者があった。元国連人種差別撤廃委員のパトリック・ソーンベリーさん(英国・キール大学名誉教授)が、体験をもとに講演した。主催は、反差別国際運動日本委員会など6団体で構成する10.23ソーンベリーさん講演実行委員会。
  ソーンベリーさんは、国連・人種差別撤廃委員会が2013年に採択した一般的勧告35「人種主義的ヘイトスピーチと闘う」を委員として中心的にまとめた人物。2010年の日本審査報告では、主担当者として総括所見を起草している。
  講演会でソーンベリーさんは、人種差別撤廃条約が国連で採択され、来年で50周年になることを紹介し、人種差別に国連が立ち向かう決意のあらわれだったことを強調した。
  また、表現の自由によって、差別の被害者の自由を沈黙させてはならないことをあげた。
  日本審査の関係では、「差別を禁止する法律がない」ことをあげ、「ない国は珍しい」と指摘するとともに、条約の対象から「部落民が排除されたことを残念に思う」と訴えた。
  参加者からの質問に答えて、ソーンベリーさんは、「差別禁止法の制定が、全部の問題解決にはならないが、不可欠」と強調しながら、ヘイトスピーチには「法的な枠組が必要」とした。

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