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NEWS & 主張

追悼碑裁判に勝利を
強制連行の歴史封印許さず
群馬

「解放新聞」(2015.01.19-2699)
支える会が発足
  【群馬】戦争中の労働力として、朝鮮半島から県内へ強制的に連れてこられた朝鮮人犠牲者の追悼碑が、高崎市内の県立公園「群馬の森」にある。この碑をめぐり、2014年夏、群馬県が、不当にも、碑の管理団体への設置許可の更新を拒み、碑の撤去を求めてきた。これまで碑の前でひらかれてきた追悼式などで出席者から政治的発言があったことは、政治的行事・管理をしないという許可条件違反、とする恣意的な決定だ。
  強制連行の歴史的事実はもとより侵略戦争の歴史そのものの封印へ、公共施設から朝鮮人追悼碑などをなくそうとする差別排外主義の台頭。その圧力に県が屈した全国的先例であり、けっして許してはならない。
  稗を管理する「「記憶反省 そして友好」の追悼碑を守る会」は11月13日、表現の自由を侵害する決定だとして、前橋地方裁判所に県の決定の取り消しを求める行政訴訟を提起。11月18日には「追悼碑裁判勝利をめざす市民集会」を前橋市内でひらき、100人が参加、「追悼碑裁判を支える会」を発足させた。
  市民集会には、部落解放同盟の内林房吉・群馬県連委員長もかけつけ、「差別を許さず、ともに闘う」と連帯のあいさつをした。
  碑は、03年の県議会での全会一致での請願採択もふまえ、碑文の内容なども県と合意して決め、04年4月に設置したもの。設置許可は10年間。その更新時期にあたる14年、県議会は逆に撤去を求める団体の請願を可決し、県が更新許可を拒み、撤去を求めてきた。
  大澤正明・県知事は「碑の存在自体が論争の対象になり、憩いの場にふさわしくなくなった」などと語った。これは、日本の侵賂戦争の歴史を封印しようとする勢力による「政治的発言」という指摘-再三にわたる県議会への碑の撤去を求める働きかけが背景になっている。設置許可条件違反だという恣意的な解釈は、県がその圧力に屈したことを示す。
  市民集会で、角田義一弁護団長は、「ネット右翼、歴史修正主義者らによる全国的な流れの一つだ。強制連行の事実は消せない。裁判に勝利する」と決意表明した。

アジアの平和と友好発展を願い
  集会アピールでは、「あらためて、追悼碑の碑文に記された「過去を忘れることなく、未来を見つめ、新しい相互の理解と友好を深めていきたいと考え、ここに労務動員による朝鮮人犠牲者を心から追悼するためにこの碑を建立する。この碑に込められた私たちの思いを次の世代に引き継ぎ、さらなるアジアの平和と友好の発展を願う」という碑の存在意義を確認するとともに、県内はもとより、全国のさらにアジアの民衆と力をあわせて追悼碑裁判に勝利し、碑を守り抜く決意を明らかに」することを確認した。


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