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NEWS & 主張
問題と責任を明確に
市町村職員研修で事実確認
「解放新聞」(2015.06.08-2718)
 市町村アカデミーでの問題研修についての事実確認を5月26日午後、東京・中央本部でおこなった。研修で何が問題かも明らかにせず、「不適切」な発表をした市町村職員たちだけの責任にしている回答書に対し、当該の市町村職員や講師らはもちろん、アカデミー自身の部落問題への認識を示すよう厳しく指摘し、問題と責任の明確化を求めた。

 問題は2013年7月31日、千葉市にある市町村職員中央研修所(市町村アカデミー)でひらかれた「市町村税徴収事務」の研修(7月23日~8月2日、全国から市町村職員128人が参加)で発生した。「滞納整理における納税者交渉」のグループ討議のなか、班の一つ(7県の8市町職員で構成)が、税滞納者に同行して担当課に反社会的圧力をかける団体の一つに「部落差別団体」と記載した発表用の資料を作成。ほかの7つの班の前でパワーポイントを使い、読みあげて発表したもの。
  税滞納者を分類し、「部落差別団体の人」を連れてくるという例を、「滞納者自身が圧力団体(ヤクザや右翼団体)の構成員」などの例とともに「権力・圧力型」に記載。「問題点」に「人権担当課などにも話が広がり、他課へ迷惑がかかる」なども記載していた。
  発表後、他班のAさん(広島県福山市職員)が問題提起したが、講師(税理士)は理解せず対応しなかった。Aさんは、担当教授に面会を申し入れ、翌8月1日朝、面会して同教授は対応を約束。しかし、記載を修正した資料が講義後に簡単な説明で配られただけであるため、Aさんは再面会して問題提起した。最終日の8月2日、当該班の8人が話し合って資料を再修正し、終了証の配布直前に8人が教室前方にならぴ、再修正した資料を配付した。
  話し合いは、学長名の回答文(13年10月18日付)をもとに進行。「研修生は市町村職員」「公務員として重要かつ基本である「人権」について、理解しているもの」など当該班の責任とする内容で、部落問題への認識も、講師・教授はじめアカデミー自身の問題と責任も示していなかった。関係者に再度聞き取りし、問題の所在と責任を明確化するよう厳しく指摘した。
  西島書記長、片岡財務委員長、政平中執、高橋中執をはじめ、埼玉、新潟、愛知、広島の各県連、福山市行政から11人が参加。市町村アカデミーは、研修部長と研修部総括研修主幹の2人が出席した。


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