【栃木】第12回栃木県人権研究集会を6月27日午後、宇都宮市・とちぎ健康の森でひらき、350人が参加した。全体会では、鳫咲子・跡見学園女子大学准教授が「子どもの貧困」をテーマに講演。また、「社会的セーフティーネットと人権」「福祉と人権」「教科書と人権」「労働と人権」の4つの分科会で論議を深めた。
主催は、栃木県連、連合栃木、人権センターとちぎ、自治労栃木県本部、佐野市部落解放交流会、栃木県平和運動センター、「同和」問題にとりくむ栃木県宗教教団連帯会議、部落解放栃木県共闘会議でつくる集会実行委。県、県教育委や市町村・市町村教委が後援した。
鳫准教授は、子どもの貧困対策で5つの課題を提起した。就学援助の増加は、リストラなど就業環境の変化とひとり親家庭の増加が2大要因、生活の厳しさが背景にある、と指摘。就学援助率と給食費未納問題では、約4割は保護者の経済的問題がある、とのべた。自治体間の施策運用の差も指摘し、自治体は子どもの生活・就学調査をし最小限度の生活基準確保へ支援すべき、支援が必要な家庭にはニーズにあった適切な情報提供が必要、子どもの貧困の削減には自治体の責任が大きい、と語った。
「教科書と人権」の分科会では、高嶋伸欣・琉球大学名誉教授が講演。真実を語らない教科書について裁判したが、05年に最高裁で敗訴した、しかし、裁判内容ではけっして負けておらず、闘い続けてきた、と報告。「つくる会」系教科書の採択阻止を訴えた。
集会では、加藤剛・連合栃木会長が主催者あいさつ。福田富一・県知事のあいさつを、白土茂文・県人権・青少年男女参画課人権施策推進室長が代読した。
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