「被爆70周年原水爆禁止世界大会・福島大会」が8月1日、福島県いわき市の平中央公園でひらかれ、福島県内や全国各地から、部落解放同盟をはじめ、850人が参加した。東電福島第1原発事故の最前線であり、避難者がもっとも多く生活しているいわき市で初めての開催となった。
大会実行委員長の川野浩一・原水禁議長があいさつし、「国家による原発被害への補償責任を明確にさせなければならない。事故にもかかわらず原発再稼働、さらに戦争法案成立へとつきすすむ安倍政権に断固として反対し、平和を守らなければならない」と訴えた。
アメリカ、ドイツ、韓国からの参加者を代表して、ドイツの緑の党の国会議員ベーベル・ハーンさんが、「ドイツは原発の廃絶を決めたが、それは福島の事故によって原発は安全ではないと確信したからだ。代わりに自然エネルギー推進で40万人の雇用を生み出した。これは平和への歩みだ」と強く訴えた。
被災者からの訴えとして、楢葉町からいわき市に避難している青木基・楢葉町議会議長が、「避難先での病気悪化や孤独死などの震災関連死が1900人をこえ、直接死を上回っている。避難生活で家族の絆や地域の歴史・伝統が崩壊した。楢葉町は9月にも避難指示を解除しようとしているが、病院や介護などのインフラが完備しないなかでは生活が成り立たず、若い世代も戻らない。国は原発事故の責任を最後までもつべきだ」と苦しい現状を報告した。
最後に大会アピールを確認し、炎天下のなか、参加者は横断幕やのぼり旗をもって、いわき駅前や市の中心部をデモ行進した。
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