当事者の意見を聞く大詰めの段階へ
【埼玉支局】本庄市、深谷市、上里町の同和行政廃止決定(一方的に集会所を廃止したこと)の無効を求める裁判の第11回口頭弁論が7月8日、さいたま地裁でひらかれ、傍聴に各支部から78人が参加した。
前回の口頭弁論では、原告弁護団が、一方的に集会所を廃止にしたことは「信頼保護の原則に反する」として、被告2市1町の行政姿勢を批判した準備書面を提出するとともに、被差別体験や集会所活用の成果などをまとめた原告17人の陳述書を提出した。今回、これらにたいする被告側反論書が提出されたことで、今後は裁判所と原告、被告双方の代理人が証人尋問などの進行協議に入ることになった。
埼佛会館でひらいた報告集会では、片岡明幸・県連委員長が2市1町の反論書の概要を報告しながら厳しく批判し、「一方的な文書で廃止を通知し、話し合いをいっさい拒否する、こんなことは絶対に許されない。長い裁判になったが、当事者の意見を聞く大詰めの段階にきた。われわれは一歩もひかない。最後まで原告団を支えよう」と訴えた。
弁護団の指宿昭一・弁護人も被告側反論書の問題点をあげながら、「反論書の内容は、かえって原告側主張の正当性をきわ立たせている」と報告し、「今回で原告、被告双方の主張立証が出しつくされた。今後は進行協議に入るが、裁判長にはできるだけ多くの原告の意見を聞いてもらいたいので、全員の証人尋問を主張した。被告側の市長、町長にはしっかりと法廷で話を聞きたい」と話した。
最後に、原告を代表して倉林康雄・本庄市協議長、清塚護・上里支部長、黒澤幸夫・深谷市協議長が決意をのべ、支援を訴えた。
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