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NEWS & 主張
未来の全世代に責任もって
第67回全国人権・同和教育研究大会
「解放新聞」(2015.12.14-2742)
「同対審」50年に信州で初の大会
  第67回全国人権・同和教育研究大会(全国人権教育研究協議会など主催)が11月21、22日ひらかれた。長野市のホワイトリングを主会場に、全国から1万人が参加した。長野市ほか5市町の小中学校を会場に5つの分科会、21の会場で分散会がおこなわれた。各地から34本の実践報告、「過去に学び、未来を探る」をテーマとした特別分科会で5つの講演がおこなわれた。長野県では初めての開催になった。
  1日目、主催者あいさつをした全国人権教育研究協議会の桒原成壽(くわはらなりひさ)・代表理事は、「東日本では85年の東京以来の開催だ。「答申」がだされて50年。残念ながら、同和問題の解決は見ていない。特別措置法は時限立法だが、答申には時限はないことをあらためてかみしめたい。全人教の前身である全同教が「差別の現実を明らかにし…」というスローガンから「差別の現実から深く学び…」と深められたのも50年前の第17回大会からだ」とのべ、差別の現実を並べるだけの傍観者にとどまる教育から、たしかな教育内容の創造と自分自身の立ち位置が問われてきた、と同和教育の原点と「答申」の意義の再確認を問いかけた。
  長野県実行委員会の唐沢彦三・実行委員長は、「2000年頃から人権教育という言葉が強調されてきた。長野県の同和教育は、部落差別をはじめとするあらゆる人権課題へと拡がりをみせた。ともすれば耳ざわりのよい人権という言葉に流されて、学校教育、社会教育から部落問題をとりあげた実践がしだいに消えていく」状況を批判、「築きあげてきた歴史をふまえ、未来に生きるすべての世代に責任をもって応えていきたい」と決意を示した。
  大会基調の提案、大会宣言の採択に続いて、特別報告「私にとって部落とは~求めてきたもの、そして今~」と題して地元から宮川綾さん(稲荷山養護学校教諭)が発表した。
  午後からは長野市ほかで分科会がおこなわれた。
  大会では、来賓として中央本部の吉岡教育文化運動部長が紹介された。
  現地実行委員会は部落解放同盟長野県連や人権センターながの、など34団体で構成した。

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