部落解放同盟第73回全国大会
衆参同日選に備え7月選挙へ全力で
第73回大会では松本副委員長が開会あいさつ。全員で解放歌斉唱のあと水平社宣言を山﨑中執が朗読。大会議長団に杉本あつ子(神奈川)、津田千鶴(愛知)さんがついた。
中央本部を代表して組坂委員長は、昨年の答申50年全国行動で各都府県知事に会い意義を訴え、部落差別がある限り同和行政が必要との決意をもらったと成果を報告。日本でのヘイトスピーチについて、規制などを求める法を今国会で成立を、とのべた。またネット通販会社のアマゾンが「部落地名総鑑」を委託販売しようとしていた件では、不適切な図書として販売・とりあつかいをしない、としたことをのべながら、出版元は販売を執拗にめざしていることから、「こういう差別図書が売られ、出回ることは絶対許せない」と怒りを込めて強調し、全力をあげた闘いをよびかけた。
「戦争は最大の差別」と喝破した故松本治一郎委員長の言葉を引き、戦争をする国への道を許さず、衆参同日選になることが予想される7月参議院選挙闘争に全力をあげよう、と訴えた。
つづく来賓あいさつでは、中西啓寶・部落解放・人権政策確立要求中央実行委員会会長(佐々木基文・高野山真言宗社会人権局長が代読)、山本幸三・自民党衆議院議員、枝野幸男・民主党幹事長(衆議院議員)、江田康幸・公明党衆議院議員、吉田忠智・社民党党首(参議院議員)、玉城デニー・生活の党幹事長(衆議院議員)、神津里季生・日本労働組合総連合会会長、小俣利通・部落解放中央共闘会議議長(JP労組委員長)、中山武敏・狭山事件再審弁護団主任弁護人から、それぞれ心のこもった祝辞をいただいた。
来賓紹介のあと、宮本修作・大会運営委員長が規約に則り大会の成立を報告。石川一雄、早智子さんが狭山再審闘争への支援を訴えた。
その後、報告事項として、一般活動報告を赤井書記次長が、会計決算報告を片岡財務委員長が、会計監査報告を篠原会計監査委員が、中央組織規律委員会報告を西藤中央組織規律委員会委員長が、それぞれおこなった。
提案事項としては、一般運動方針案を西島書記長が、男女平等社会実現基本方針(第2次改訂)案を山﨑中執が、・会計予算案を片岡財務委員長がおこなった。
全体会終了後、3分散会会場で運動方針案などの討議とともに、中央執行委員会構成役員、中央組織規律委員会役員の信任選挙をおこなった。
困難な情況の中で闘いぬこう
2日目は、冒頭、前日の3分散会の報告が各議長からおこなわれ、全体討論では京都、奈良、大阪、福岡の4代議員が、①衆参同日選も予想される7月選挙での勝利②ヘイトスピーチ、差別排外主義との闘いと法規制③水平社創立宣言のユネスコ登録への協力感謝と今後の課題④両側から超えるとりくみと課題⑤男女平等社会実現基本方針をめぐって⑥差別図書「部落地名総鑑」発行を許さないとりくみ⑦人権教育・啓発推進法のさらなる活用⑧松本治一郎委員長没後50年記念集会のとりくみ、などの課題を訴えた。
全体討論と分散会報告を受けて西島書記長が本部答弁と集約に立ち、本部の考え方を示した。
つづいて報告事項、提案事項をすべて賛成多数で採択。表西貴文・選挙管理委員長が選挙速報をもとに、役員選挙で中央執行委員会構成役員、中央組織規律委員会委員長・副委員長の信任投票結果と中央委員会構成役員、中央組織規律委員会委員を報告。組坂委員長が新執行部を代表して、困難な状況のなかで闘いぬく決意を示した。
大会スローガン確認のあと、選挙闘争、改憲阻止などの闘いについての決議案を田村中執が、大会宣言案を安田中執が提案し、採択した。.議長団退任につづき、北口副委員長の閉会あいさつ、差別裁判うちくだこうを全員で歌ったあと組坂委員長の力強い団結がんばろうで2日間の大会を終えた。
大会終了後は、緊急全国書記長会議をひらき、「部落地名総鑑」販売などを許さない闘いのとりくみ方向などを確認した。
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