第2回識字・日本語学習研究集会が1月30日、大阪教育大学天王寺キャンパスでひらかれ、160人が参加した。同大学教職教育研究センターと同集会実行委員会が主催、識字・日本語連絡会とおおさか識字・日本語センターが共催した。
栗林澄夫・大阪教育大学学長はボランティアの協力で今年4月、天王寺キャンパスで識字・日本語教室の開設をめざしていると開会あいさつ。午前中の全体会で国立国語研究所の野山広さんが講演し、午後は5つの分科会をもった。
「識字・日本語学習をめぐる新たなうねり」のテーマで講演した野山さんは外国人散在地域に日本人と結婚して暮らす外国人、外国人集住地域に暮らす外国人に学習支援をしながらのOPI(対面インタビューでの会話能力テスト)結果を紹介、ブラジル人学校のような第一言語で学べる環境が重要だが、日本語支援・行政サービスの地域差が大きいと指摘。また、教室で学ぶだけでなく人間関係をつくり、弁当づくり・ごみ分別など一緒に体験しなければ日常ルールや慣習は伝わらない、と語った。
「人権としての識字・日本語学習」分科会には、識字学級の学習者や夜間中学生など34人が参加。生江識字教室の2人、殿馬場夜間中学の2人が、識字に出会うまでの厳しい半生と、学ぶことで自信をもち、変わってきた経験を語った。後半のグループ討議のあと、生江識字教室学習パートナーの壷井宏さんが「高齢からでも学ぶことで新しい生活が広がる。大阪はまだ学ぶ場があり、支援者もいる。組織的に広報し、さらに発展を」とまとめた。
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