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NEWS & 主張
政府に改善求めよう
女性差別撤廃委員会の総括所見を受け
「解放新聞」(2016.10.03-2781)
愛知県共闘が第40期部落解放講座
  【愛知支局】部落解放愛知県共闘会議は6月15日、名古屋市公会堂で第40期部落解放講座をひらき、1200人が参加した。
  山﨑鈴子・中央女性運動部長が、今年2月にマイノリティ女性グループとおこなった女性差別撤廃条約の監督機関である国連女性差別撤廃委員会委員への働きかけ(ロビーイング)、傍聴活動のようすを報告した。
  これを受け、「女性差別撤廃条約と私たち 日本政府への勧告をどう受け止め生かしていくか」をテーマに、国際女性の地位協会会長の山下泰子さんが基調講演。女性差別撤廃委員会による日本定期報告に関する総括所見と女性差別撤廃条約NGOネットワークの活動について報告した。
  このあとのパネルディスカッションでは、山下さんをまじえ、国連へのロビーイングに参加した山﨑さん、梁優子さん(アフロ・未来を創造する在日コリアン女性ネットワーク)、阿部千里さん(札幌アイヌ協会)、凍原久美子さん(DPI女性障害者ネットワーク)、中田理恵子さん(中央女性運動部)が報告した。

 山下さんの、講演の要旨は、つぎのとおり。
  2月16日にジュネーブで日本レポートの審査があり、日本からは45団体80人のNGOが参加した。私たちの生の声を女性差別撤廃委員会に紹介することによって、総括所見に反映してもらおうというプロセスになる。
  今回の総括所見は57項目からなっており、そのうち50項目が主要な懸念事項と勧告され、そのなかの10項目は前回の勧告を履行していないとあらためて細かい点まで指摘しており、日本政府のとりくみがしっかり実施されていないという認識がうかがえる。
  なかでも2項目はフォローアップ項目として4年を待たずに実施を要請している。具体的には民法改正(女性の法的婚姻最低年齢の男性と同じ年齢への引きあげ、女性の再婚禁止期間の廃止、夫婦の氏の選択の自由、婚外子への差別規定の廃止、複合的・交差的差別を禁止する法律の制定)。マイノリティ女性にたいする攻撃をふくむ性差別的発言・宣伝を禁止する法律の制定、独立した専門機関による監視と評価の実施を求めている。
  こうした厳しい総括所見一がでたということで、私たちNGOグループも政府にたいして改善の働きかけを強く求めていかなければならない。
  私たちはまた、多種多様な女性差別を解消するために共通課題として「選択議定書」の批准をめざし活動を続けている。


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