10月の国土交通省交渉をふまえ、12月13日午後、国交省内で、第1回全国住環境政策運動部長会議とあわせて国交省交渉をおこなった。
部長会議、交渉には住環境政策運動部の赤井部長(中央財務委員長)、大西副部長をはじめ、13都府県連19人が参加。10月の交渉で示された公営・改良住宅の建て替えの課題を中心に意見交換した。省からは内田純夫・住環境整備室長、細萱英也・企画専門官、柴森崇之・企画指導係長らが出席した。
交渉の冒頭、赤井部長は、「部落差別解消推進法」が成立した。これまでの話し合いで、とくに住宅政策をすすめるにあたっての課題などを共有化してきた。実際の事業展開に向け、先進例などを参考にしながら地域で動きがつくれるようにしていきたいとあいさつ。
交渉で省が提示した資料では、愛知県、兵庫県、福岡県、長崎県などでの改良住宅の改修とあわせて、目的外使用による、集会室、高齢者支援施設、学生の入居、高齢者共同居住事業、小規模保育事業などの実践例が取りあげられ、地域や団地のコミュニティの活性化につながっているなどの説明があった。
意見交換では、当時の同和対策事業の成果もあったが、同和地区の場合、公営・改良住宅ともに、そこに住み続けるという定住性が明確。高齢化などに対応するエレベーター設置やバリアフリーなどのリフォームも課題で、財政補助の工夫が必要。目的外使用の場合、団地の一部ではなく、棟全体をその対象にできるのかなどの意見が出された。また、ストック活用総合計画でも、実際は財源問題でなかなか事業がすすまない実態も訴えられた。
省から「地方創生推進交付金」が示され、「先駆的事業」として明確な計画と目標を設定することで、自治体への交付金、交付税措置があり、有望なメニューとして説明された。
ほかにも、奈良から、残事業の集約をして課題が明確になっているが、市町村の財源とともに、マンパワーの問題もあり、国としてのそういう面の支援も必要との意見。高知から耐震建て替え事業について、ほかの公共施設の耐震化との調整もふくめて、集中的な事業促進への要請も出された。
内田室長が、各地域の実情を把握させてもらい、実態を改善していくことが大切、しっかりとりくみたいと総括的な回答。赤井部長が、今後とも、住宅政策を中心に、地域の課題をもち寄りながら交渉をすすめていきたいとまとめた。
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