部落解放中央共闘会議第41回総会を成功させ、連合アンケート調査を活かし差別撤廃の前進を
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部落解放中央共闘会議第41回総会が、2月21日に東京・日本教育会館で開催される。労働組合との共闘を中心にして部落解放中央共闘会議が1975年に結成され、全国各地に部落解放共闘が結成された。この間、「人権侵害救済法制定」「就職差別撤廃」「狭山事件の再審請求」を三本の大きな柱としてとりくみをすすめてきた。
部落解放中央共闘会議に結集するすべての労働組合、部落解放同盟が積極的に参加し、第41回総会の成功をかちとろう。
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連合は、就職差別撤廃の課題を重視し、2008年に続き2回目の連合構成組織を通じての「採用選考に関する実態把握のためのアンケート」をおこない、2017年1月に集計結果が発表された。調査の対象と回収状況は、連合構成組織の加盟組合を対象とし、民間企業2887枚、国・自治体・公営企業761枚の計3648枚を回収、前回調査(2292枚)よりも大幅に増加している。
以下に、結果概要を記載する。
1.応募用紙の現状
・指定用紙などを「使用していない」民間企業が、新規高卒で14.5%、大卒・中途採用で24.3%
・2008年と比べて、指定用紙などを「使用していない」企業が減っていない
・指定用紙などの浸透のためのとりくみと同時に、就職差別撤廃の趣旨の徹底も必要
2.採用面接時における質問事項の現状
・民間企業の1割が「本籍地・出生地」(7.6%)、「家族構成・家族の職業や収入」(12.4%)を質問
・男女差別につながる「未婚・既婚や結婚の予定」について民間企業の11.9%が質問
3.戸籍謄(抄)本、住民票謄(抄)本の提出
・民間企業の16.0%、国・自治体・公営企業では17.5%が戸籍謄(抄)本等の提出を求めている
・国・自治体・公営企業では2008年(26.2%)から減少
4.身元調査と健康診断
・採否決定以前に健康診断などを「すべての応募者に実施」が2割近い
5.労働組合のとりくみの現状
・採用選考時の個人情報の収集制限があることを「知っていた」労組は3分の1にとどまる
・差別問題などに「取り組んだ」は大きく減少し、民間労組21.7%、国・自治体・公営企業労組39.6%
・とりくんだ労組では、就職差別問題への認識の浸透度、指定用紙などの使用比率が高い
・就職差別の撤廃のために、労働組合における運動の点検と再強化が必要などの課題が明らかになった。
中央共闘・全国共闘として、6月を中心に「就職差別撤廃月間」を設定し、公正採用選考のための「統一応募用紙」の趣旨の周知徹底と点検活動など各職場における啓発活動、府県行政・教育委員会と労働局、経営者団体などにたいする就職差別撤廃の啓発強化の働きかけなどにとりくむよう各府県共闘によびかけてきた。また、このとりくみのための啓発リーフを中央共闘で2万部つくり、各中央単産・府県共闘に配布してきた。
また、労働局などへの要請行動は、群馬、新潟、神奈川、愛知、岐阜、三重、京都、和歌山、兵庫、鳥取、岡山、広島、徳島、愛媛と、九州ブロックの7県民会議など、とりくみが広がってきており、九州では、私学協会など学校関係への要請もおこなっている。
中央共闘として、このアンケート調査結果をふまえ、総務省、厚生労働省への申し入れにとりくむとともに、各府県共闘へ、労働局への要請行動をとりくむようよびかけていく。また、格差社会を是正するため、不安定雇用や採用・賃金・労働条件での差別をなくし、労働者の人権を守り、公正なワークルールづくりなどに活かせるよう、共闘運動を展開しよう。
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昨年12月に、「部落差別の解消の推進に関する法律」が成立し、施行・公布された。「部落差別解消推進法」は、「現在もなお部落差別が存在する」ことを公的に認め、「部落差別の解消を推進」し、「部落差別のない社会を実現する」ことを明記した。そのうえで「部落差別の解消に関する施策を講ずる」ことを国に義務づけ、それに協力することを地方公共団体に求めている。同時に、「相談体制の充実」「教育・啓発の実施」「実態調査の実施」にとりくむことを明記した。法律にはさまざまな課題はあるが、「障害者差別解消法」「ヘイトスピーチ解消法」と、この「部落差別解消推進法」の、三つの法律ができたことをきっかけに、あらゆる差別の規制や被害者の救済など、人権の法制度確立に向けた活動を強化しなければならない。
安倍政権は、三度も廃案になっている法案「共謀罪」を東京オリンピックまでには必要だと「テロ等準備罪」と名前を変えて法制化しようとしている。しかもこの「等」について明確な説明もなく、労働組合や市民団体、一般市民が処罰対象になる可能性がある。右傾化した政権は、「大日本帝国書芸」体制下で思想運動、大衆運動を弾圧した「治安維持法」を復活させ、表現や言論の自由を奪い、沖縄の山城博治・平和運動センター議長の不当逮捕のように、従わない者は逮捕して隔離するという暴挙をすすめようとしているようにみえる。今国会で法案を提出させないとりくみ、そして制定させないとりくみを強化しよう。
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狭山事件の再審をめぐる闘いは、寺尾確定有罪判決の柱である万年筆と脅迫状について、昨年、弁護団が提出した下山鑑定で、石川さん宅で発見された万年筆が被害者のものではないことを科学的に証明し、森鑑定、魚住鑑定では、当時の石川さんの読み書き能力では脅迫状を作成できないことが明白になった。いまこそ事実調べ実現と再審開始の世論を高めるとりくみを強化する必要がある。
こうした状況のもと、共闘運動を前進させ、あらゆる差別をなくすために、組織を強化することを継続していくことが大切だ。地方共闘での連合の加盟は24府県となった。さらに連合未加盟の県共闘の解消をめざそう。さらに市町村レベルの地域での共闘結成など、きめ細かな連携ができる体制もめざしていこう。
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