生活保護受給者への差別的対応で
生活保護受給者の自立支援を担当する生活支援課の職員が、左胸にローマ字で「保護なめんな」、「不正受給をしてわれわれを欺くのであれば、そのような人はクズだ」などの内容を英文にして、背面に印刷したジャンパーを着用、生活保護世帯を訪問していたことなど、小田原市行政の差別的対応について、中央本部と神奈川県連は、1月27日に申し入れをおこなった。申し入れ書は、1月18日の第10回中執委で確認、神奈川県連との連名とした。
人権意識の欠如指摘
小田原市に申し入れ書提出
神奈川県の小田原市役所には、神奈川県連の三川委員長、中村副委員長、中央本部の大西総務部長(中執)などが訪れ、諸星正美・市民部長に申し入れ書を手渡した。
話し合いでは、大西中執が申し入れ書の内容をもとに、生活保護世帯への差別的対応について抗議、とくに、ジャンパーを着用して受給世帯を訪問していたことを問題視、人権意識の欠如を指摘した。
諸星市民部長は、この間の経過と見解について、加藤憲一・市長名での「お詫び」の内容をもとに説明。ジャンパーの着用が10年間にわたって問題にならなかったこともふくめて、市行政全体の人権課題として認識している。今後は、検証委員会を設置し、再発防止策の策定、人権研修を積み重ねていくなどのとりくみ方向を示し、陳謝。
三川委員長、中村副委員長は、生活相談のとりくみでも、生活保護にかかわっては、当事者に寄り添うことが基本。今回の事件では、正反対の対応で、怒りを覚える。生活保護が必要な市民を萎縮させるもの。職場環境の改善が必要であったとしても、今回のジャンパー着用は許せない、と厳しく指摘した。
諸星市民部長は、あらためて人権研修をすすめ、市全体の課題にしていく。すべての市民が安心して生活していけることを第一にとりくんでいきたいと回答。県連は、今後、人権研修の実施状況などを点検するとともに、同和行政、人権行政を積極的にすすめていくことを要望した。
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