【大阪支局】大阪市の奨学金裁判の第17回口頭弁論が12月20日、大阪地裁でひらかれ、当時の奨学生や保護者の証人尋問がおこなわれた。弁護団、市の双方から質問し、奨学生らは「返還免除との説明を受けて、がんばって学習会などに参加してきた」「返還しなければならないとわかっていれば、そもそも奨学金を受けなかった」など証言。市の主張の理不尽さがあらためて浮き彫りになった。
この裁判は、解放奨学金が給付から貸与に変わったとき、市が奨学生らに「実害のない措置」を約束。「説明会」「学習会」への出席、レポート提出などで地域に 「有為な人材」と認められた人には「返還免除」を約束していたのに、突然返還を求めてきたもの。当事者の奨学生や保護者らが異議を申し立てている。
裁判は、市内ブロックを中心に30人以上の支援者が傍聴。証人として当時の奨学生4人、保護者1人が法廷に立った。
奨学生は、奨学金支給説明会や「有為な人材」となるための学習会などに出席。そこには市の職員も出席し「実害のない措置」としてくり返し返還免除が約束されたこと。きちんと学習会などに参加したことで「貸与」との意識はまったくなかったこと、などを証言。いまごろになってウソをつき、返還を求める市の姿勢はあまりにも理不尽、などと訴えた。
次回の3月24日の裁判で陪審。判決は5~6月頃と予想される。
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