第22回熊本県解放文化祭
音楽、演劇を熱演 子どもから高齢者
【熊本】県をあげて震災復興にとりくんでいるなかで、第22回熊本県解放文化祭が2月5日午後、菊池市・泗水ホールでひらかれ、300人が参加。県連が主催し、県部落解放研究会、県就学前人権・同和教育研究協議会、部落解放県民会議、「同和問題」に取り組む県宗教教団連絡会議、くまもと「狭山事件」を考える住民の会が共催した。
熊本を代表する人権バンドゆうがオリジナル曲を披露したのを皮切りに、文化祭がはじまり、参加者も手拍子で加わり、出足から一体感あふれる会場となった。
つづいて登場した菊陽太陽山びこ解放子ども会は、学習活動でとりくんだ聞きとりをもとにした解放劇「まさのりさんやみねおさんの話を聞いて学んだこと」にとりくんだ。このなかでは女子中学生の1人が、小学生時代からいじめを受けていたものの、担任から解放子ども会に参加することをすすめられて「笑顔で過ごすことができるようになった」と語る場面もあった。
地震被害が大きかった益城町からは、馬水支部が出演。震災をあつかった構成詩と歌「生きるつばさ」を5歳の子どもから高齢者まで14人が発表した。震災で人命や家を失った一方、「うれしいこともたくさんあった」と強調し、「思いやりやふれあいにつながっていくことの大切さを感じた」と全国からの支援やボランティアに感謝の言葉をおくり、「ちょっとずつ元にもどっている。力をあわせていく」と小学生が決意を語った。
かっぽう着姿のおかあさんを中心に33人が構成詩「ふるさと」にとりくんだ白水支部。部落外から嫁いだ女性は「いまではここがふるさと」と胸をはってみせ、県外から移住してきた男性はムラにとけこみ、「ぬくもりと優しさがあった。希望のあるムラにしていきたい」と思いを披露した。このほか、本格的なコーラスを聞かせる旭志イロゾジョビ合唱団、構成詩「路(みち)」にとりくんだ大津解放研、構成詩「じいちゃんの敗戦踊りー伝え続けた戦争の愚かさ」を発表した甲佐支部が、ステージをもりあげた。
最後に県人権教育研究協議会の野口誠也・会長が講評。こうしたとりくみが「熊本の部落解放運動を支えている。子どもたちと育てていこう」とよびかけた。
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