【奈良支局】県連女性部は1月23日、奈良市・奈良県人権センターで昨年11月におこなわれた県との人権施策調整会議での女性施策の諸課題について、再度、県こども・女性局との意見交換をおこなった。県からは6人、県連からは17人が参加した。
松谷操・女性部長が「きょうは、女性が抱えている課題をお互いに共有し、方向性をさぐっていきたい」とあいさつ。県からは、女性の貧困や、ひとり親家庭の問題、DV被害を中心に、昨年3月に策定した「奈良県女性の輝き・活躍促進計画~第3次奈良県男女共同参画計画」などを資料に、データを示しながら課題と施策について説明があった。
とくにひとり親世帯では、母子世帯の56%が「派遣・パート」での不安定な就業。母子世帯の54%、父子世帯の23%が年間収入「200万円未満」。
女性部からは、出産で退職した子育て中の女性は、再就職のため就職活動をしたくても、なかなか思うように動けない現状や、子どもを保育所に預けようと思っても、保育士不足のため定員に空きがあるのに入所できないという切実な地域の声を紹介し、保育士の処遇改善をはかり保育士を確保することが双方の就労支援につながる、との意見がだされた。
また、県が示した女性の実態は、部落女性の実態と同じ部分もあるが、大学進学率(全国3位で全国平均より高い)などに隔たりがあり、そのことをふまえた施策が必要だと要望するとともに、中学生友の会のとりくみを紹介し、経済的な理由で希望する学校への進学をあきらめることがないよう奨学金制度の充実、子どもたち一人ひとりの顔がみえる支援を、と訴えた。
県側は、施策に反映できることを念頭に置き、とりくんでいきたい、と決意をのべた。
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