「解放新聞」(2017.05.01-2809)
沖縄の新基地建設阻止の闘いのなか、逮捕され152日もの長期勾留という露骨な政治弾圧を受けた、沖縄平和運動センター議長の山城博治さんを東京に迎え、「安倍政治を終わらせよう 4・19院内集会」が4月19日、参議院議員会館でひらかれた。
この日は、安倍政権による「戦争法」強行採決から1年7か月目。院内集会は「辺野古の海の埋め立て工事強行を許さない!4・19大集会」(1㌻に掲載)に先立ち午後にひらかれ、500人が参加した。主催は立憲フォーラムと戦争をさせない1000人委員会。
院内集会では、江崎孝・事務局長(参議院議員)が司会を務め、近藤昭一・代表(衆議院議員)が「秘密保護法」「戦争法」に続いて「共謀罪」強行成立へ動く安倍政権の暴走と、差別的状況のもと、命と人権を奪われて続けてきた沖縄の闘いにふれ、「山城さんの話を聞き、人の尊厳、個人の尊厳を守るためにともにがんばろう」と開会あいさつした。
山城さんは、「全国の仲間たちの大きな激励、エールに支えられた」と感謝を表明し、勾留されたままの人にも言及。逮捕・勾留は「共謀罪」の先取り、沖縄県民全体への弾圧、全国で声をあげる仲間への攻撃だとして、ふたたび戦禍を生む政治に「声を大にしていうべきだ。戦争は反対だ」と強調し「さらに広く世界の世論とつながり歯止めをかけよう。暴走する政権にノーをいいスクラムを組み決意を示そう」と訴えた。
作家の落合恵子さん、ルポライターの鎌田慧さんも、山城さんら沖縄への弾圧を「共謀罪」の先取り、と指摘。「沖縄の全自治体が反対しても中央がつぶす。これは侵略だ。絶対に許さず、もっと怒り、抗議を。戦争するための治安弾圧が始まっている。これが戦争をする国家だ」と訴えた。
安倍政権による隣国の脅威の煽動は、ジャーナリストの高野孟さんが詳説。「日本は情報がアメリカ経由で原因と結果が逆だ。アメリカが60年間、核で朝鮮を脅かしてきたのだ」と暴き、▽日本は首都周りに外国基地を置く珍しい国。「安保条約」を解消し米軍基地をなくせば、ねらわれる理由はない▽政府は「軍事攻撃は絶対にしない」と朝鮮に示すべき、と指摘。尖閣海域の現状も説き「脅威論の呪縛を解こう」と訴えた。
立憲フォーラム幹事長の辻元清美・衆議院議員は、「共謀罪法案」、「NPT条約」未加入の核武装国インドに原発を輸出する「日印原子力協定」、憲法審査会、森友学園など国会情勢を報告し、決意表明。平和フォーラムの福山真劫さんが行動提起をおこなった。
「解放新聞」購読の申し込み先
解放新聞社 大阪市港区波除4丁目1-37 TEL 06-6581-8516/FAX 06-6581-8517
定 価:1部 8頁 115円/特別号(年1回 12頁 180円)
年ぎめ:1部(月3回発行)4320円(含特別号/送料別)
送 料: 年 1554円(1部購読の場合)