「解放新聞」(2017.09.04-2825)
【大阪支局】 九州北部豪雨の被害にあった福岡県朝倉市で8月4~6日、府連、青年部、大企連の9人が、ボランティア活動をおこなった。7日までの行動予定が、台風の影響で1日短い行程となった。
福岡・大分を襲った九州北部豪雨により朝倉市では、7月5~6日までの24時間の解析雨量が観測史上最大の1000㍉に達し、40人をこす死者・行方不明者を出す大惨事となった。
一行は4日の午後、新幹線で新大阪から博多まで移動し、レンタカーで朝倉市内入り。翌朝、朝倉市災害ボランティアセンターでボランティア登録し、カンパ金を手渡した。二手にわかれて、市内の被災民家でボランティア活動をおこなった。土砂災害で埋もれてしまった民家と周辺の側溝の泥出しや、山から流れ着いた流木の切断、トラックへの積み込み、川と畑をつなぐ用水路の復旧などの作業をおこなった。30度をこす猛暑のなか、作業を終えると、被災住民から感謝の言葉とともに冷たいジュースがふるまわれた。
5日午後から朝倉市杷木(はき)人権啓発センターを訪れ、杷木林田支部の前支部長でもある赤星武博・館長に被災状況について話を聞いた。人権啓発センターの前にある赤谷川は川幅15㍍、深さ約20㌢㍍と浅く、いつも穏やかだったが、突然の豪雨で大きく流れが変わってしまった。被災当時、20日間も断水が続き、飲料水は支援物資で調達できたが、水洗トイレで使うための水を毎回タンクに貯める作業に苦労したという。
人権啓発センターの対岸にある市営住宅の1階や工場などが、流れの変わった赤谷川からの土砂に埋もれていた。また浄水場の機能停止など、豪雨の水害がもたらした被害は甚大だった。「川はいま落ち着いてはいるが、台風などでいつ氾濫するか分からない」と、台風の季節を前に油断を許さない現状について語った。
朝倉市災害ボランティアセンターは一般のボランティア受け入れ開始から2日目ということもあり、多くの市民や企業などがボランティアにかけつけていた。
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