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「出て行け」と~草津市で差別手紙が
滋賀

「解放新聞」(2017.12.18-2839)

 【滋賀支局】 草津市内A地区の個人宅への部落差別手紙投函事件の対策会議がこのほど草津市・橋岡会館でひらかれた。橋岡支部の役員、市行政の職員が出席し、事件の集約と今後のとりくみを確認した。

 事件の概要は、2014年8月14日午後7時頃、A地区に住むBさん宅のポストに茶封筒にはいった差別手紙があるのを、同じ地区に住んでいる実母のCさんが発見した。

 手紙の内容は、Bさんの子どもの声が「うるさくて寝られん」などと書いたあとに「所詮、部落のCのところの出来の悪い娘の糞ガキだから育ちが悪いのは当然だ」「AからCと共に出て行け。Aに部落の人間はいらん」という部落にたいする差別・偏見に満ちあふれ、排除するという悪意に満ちたものだった。

 その後の調査で、A地区に最近引っ越してきたDさん宅にも、部落差別の文言はないものの、「引っ越しの挨拶もない。村八分にされたいようやな」などと脅迫そのものの手紙が投函されていたことが判明。

 2つの手紙は、同一人物が投函した可能性があり、A地区に在住している可能性もある。

 対策会議では、支部から①事件は腹いせのなかで部落差別の誤った観念が出てきたもの②いまだ部落差別が多発している現実を行政として、しっかり直視することが必要③教育・啓発を粘り強くすすめていくことが大切④差別行為者にも、差別で苦しんでいる人が存在していることを知ってほしい、などと問題提起した。

 行政からは、「A地区において自治会主体の人権学習会が開催できるように支援していく。市としても啓発を点検して、このような事件が再発しないよう、さらにとりくみをすすめていく」と回答した。

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