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NEWS & 主張

部落問題を位置づけ~「推進法」で教育の具体化を
文科省交渉

「解放新聞」(2017.12.25-2840)

 文部科学省交渉を10月30日午後、省内でおこない、吉岡中央教育文化運動部長ほか14府県30人が参加。吉岡部長は、早急に「部落差別解消推進法」を具体化することが重要、とあいさつ。省からは、草野純一・児童生徒課課長補佐をはじめ関係課職員16人が出席。省から回答を受け、意見交換した。

 省は、部落問題は重要な人権問題、職員研修に位置づけるとともに、学校教育、社会教育を通じて人権尊重の意識を高める教育の推進に努める、と回答。

 「推進法」と人権教育推進は、関係組織・機関に通知し、人権教育指導主事連絡協議会や独立行政法人教職員支援機構の研修など各種会議で周知徹底、「法」をふまえ、人権教育開発事業予算を増額要求中。推進体制確立をふくめ、第3次とりまとめを学校の研修等で積極的に活用し、具体化する。学校教育と社会教育で総合的に推進する。

 進路保障では、来年度本格実施する給付型奨学金は、進学の後押しとなるよう定着をはかり予算を確保。準要保護世帯への就学支援は、要保護世帯への国の補助を充実し、準要保護世帯支援の充実に向けた自治体の検討をうながす。公正採用選考には厚労省と連携、就職問題懇談会などで企業や大学に要請する。

 学力保障と教職員配置では、学力調査結果を施策や指導方法、定数改善につなげる。就学機会提供の状況や夜間中学校設置状況を調査し、夜間中学校設置の検討会などの予算を確保し、設置を推進・拡大する。義務教育国庫負担金と教職員定数は、自治体の財政力の差で教育水準に格差を生じさせないのが国の役割、ひき続き堅持、と回答した。

 質疑では▽「推進法」を省の姿勢や具体的な人権教育の内容で示す▽中・高校などへの公正採用選考に向けた働きかけや学習機会の充実、などを求めた。また、新規高卒者求人票で色覚検査結果の診断表を求めた違反企業があったが教職員が気づかなかった事例や、検査で色覚特性を有すると判断された子どもが適切に指導されなかった事例を報告し、教職員の理解促進や指導体制充実を求めた。

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