「解放新聞」(2018.03.26-2852)
【埼玉】 1964年3月11日、狭山事件の一審、浦和地裁(内田武文・裁判長、現さいたま地裁)は、わずか6か月のスピード審理で、無実の石川一雄さんに「死刑」の判決を出した。今日まで55年も石川さんを苦しめている元凶だ。この判決を糾弾する集会「浦和地裁「死刑判決」54か年糾弾!狭山第3次再審闘争勝利!埼玉集会」が3月9日夜、さいたま市内でひらかれ、170人が参加した。
主催は、埼玉県連、石川一雄さんを支援する会埼玉連絡会、部落解放埼玉県共闘会議。
主催者あいさつで、片岡明幸・県連委員長は「裁判所に事実調べを求める新たな段階へとすすむ必要がある」とし、「早期の決着をつける闘いが必要」と提起。基調報告では小野寺一規・県連書記長が、コンピュータを使った筆跡鑑定の福江報告書などに反証、反論するとしている検察に「科学的鑑定の優位をしめす絶好の機会」であり、地域で闘いを展開しようとよびかけた。4〜5月を「えん罪・狭山事件55年アピール月間」とし、情宣と映画「獄友」上映運動の展開を決定。集会では、埼玉県弁護士連合会からも連帯あいさつがおこなわれた。
石川さん夫妻は、「第3次再審での決着」を訴え、決意表明。弁護団の河村健夫・弁護士は「福江鑑定は鑑定人の主観が入らない方法であり、再現性と客観性がある。脅迫状の筆者が石川さんではない確率は99・9%以上だ」と説き、世論拡大を訴えた。
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