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人権尊重のまちへ〜津島市が全会一致で「条例」制定
愛知

「解放新聞」(2018.04.09-2854)

 【愛知支局】 津島市議会は3月28日、「津島市人権が尊重されるまちづくり条例」を全会一致で可決し、4月1日に施行した。人権施策を推進する市等の責務や、人権意識向上・人権尊重のまちづくり推進に努める市民・事業者の役割、「人権施策に関する基本計画」の策定、意識調査等の実施、審議会の設置などを盛り込んでいる。

 前文には、差別をなくし、基本的人権を尊重しつつ、地方自治を確立することを都市づくりの基本理念の1つに掲げた「津島市総合計画」(79年)いらいの経過を書き、「しかしながら、今日もなお、様々な偏見や差別(部落差別、障がい者差別、外国人差別等)が存在し、社会情勢の変化に伴い、新たな人権問題(インターネットによる人権侵害等)も生じ、市民生活を脅かしています」と明記。「市、市民及び事業者が人権問題を認識し、互いの役割を理解し合い協働することにより、明るく安心して暮らせる人権が尊重されるまちを実現するため、この条例を制定します」とした。

 津島市では、津島支部の連絡先になっている個人宅に、部落出身者を排除する差別ハガキが、15年12月12日、16年1月15日と続けて届く事件が発生(2758号7㌻既報)。12月の差別ハガキは、当事者がすぐ県連と支部長に連絡し、支部長は津島市役所に、県連は名古屋法務局に届け出た。1月の差別ハガキは、より攻撃性、脅迫性を増した内容で、支部・県連で検討し、人権侵犯事件として名古屋法務局に申し立て、子どもが身体・心に傷を負うことがあってはならないと津島警察署にも巡回強化を要請。津島市長にも対応を要請した。津島市は、市長はじめ関係部局が積極的に対応し16年12月1日、「津島市人権に関する条例検討委員会設置要綱」を決定。委員15人を委嘱し、16年12月以降、4回の検討委をひらき、今年2月26日に市議会に「条例案」を上程していた。

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