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不正取得防止対策を〜偽造委任状事件で市交渉
大分

「解放新聞」(2018.04.09-2854)

 【大分支局】 大分県連は2月22日午後、佐伯(さいき)市との交渉をおこない、昨年12月に発覚した委任状を偽造した戸籍等不正取得事件(2844号既報)について情報提供の要請と、不正取得防止への対策について協議をおこなった。県連からは清田昌助・県連執行委員長はじめ執行役員が出席。市からは住民課はじめ全課の管理職が出席した。

 交渉で市は、不正取得の経緯や、不正取得の動機、他の不正取得事案などについて警察からの情報提供を待っている状況であるとし、現時点で市として情報提供できるものはないと回答をおこなった。

 また今後の不正取得防止の対策について市は、県内18市町村での住民課窓口の管理職の会議や管轄会議などの場で情報提供と防止対応策の検討をおこなっていきたいと報告した。

 佐伯市の住民の戸籍や住民票が、長崎市内の探偵業者によって昨年1月中旬〜2月上旬の期間に偽造委任状で取得され、市から本人への通知によって明らかになった事件。不正取得をおこなった探偵業者は「戸籍法違反」などで逮捕された。県内で本人通知制度を発端として戸籍等不正取得が明らかになったのは今回がはじめて。

 県では2012年から全18市町村が順次、本人通知制度を導入してきた。不正取得の「抑止力」として機能してきた本人通知制度だが、第三者の取得後に本人に通知されるため、不正取得自体は防ぎにくいことが課題となっている。

 大分県連は、第三者の取得前に本人に通知をおこなうなど、これまでの本人通知制度より一歩踏み込んだ制度改革の実施を要求。市は、県にも要望をおこなうとともに他自治体と協議し、不正取得の防止に向けて検討をすすめたいと回答した。

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