「解放新聞」(2018.05.21-2859)
【兵庫】 県はインターネット上の部落差別やヘイトスピーチをはじめとする差別書き込みに関するモニタリング事業を6月から開始する。県内では10年度に尼崎市での開始を皮切りに導入が拡大し、今年度には篠山市で開始されるとともに、三田市、宝塚市が実施を予定している。
県連では「ヘイトスピーチ解消法」、「部落差別解消推進法」制定の意義をふまえ、県交渉、各ブロックでの自治体交渉のなかでインターネット上の差別書き込みの拡散の現状と対策の実施を訴えてきた。
各市町に先がけて開始された尼崎市では人権推進課など特定の課や職員だけが検索・削除要請をおこなうのではなく、自治体の全職員を対象とした職員研修のとりくみの一環としてもとりくまれてきた。この手法での実施を拡大しようと各交渉では尼崎市のモニタリングの状況を示し、運用モデルとして提起。神戸地方法務局と県連執行委員との話し合い(3月14日)でも法務局から人権相談・人権侵犯事件とともにインターネット上での人権侵害に関する相談の増加が報告されていた。
県は兵庫県人権啓発協会にモニタリング事業を委託するとともに、市町職員などを対象にした職員研修を年に2回実施する予定。検索の方法や削除要請にかかわる判断のポイントや注意点などの具体的な運用を学習してもらい、各市町でのモニタリングの実施を促進したいとしている。
県連は今後、県や他市町の導入を見守りながら、未実施の自治体に実施を迫っていくとともに、実施の自治体についてもモニタリングの手法や運用マニュアルの策定など具体的な検討課題について要求を続けていく。
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