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NEWS & 主張

「推進法」具体化へ要請行動が結実〜モニタリングの実施など
鳥取

「解放新聞」(2018.05.21-2859)

 【鳥取支局】 県は2018年度からインターネット上の部落差別をはじめとする差別情報の拡散に関するモニタリングの実施に向け、準備を開始した。

 「部落差別解消推進法」の施行後、県連は、県議会への要請や県との意見交換にとりくんできた。要請では、部落差別の実態とともに、ネット上での差別情報の拡散の深刻な情況を示しながら「推進法」の具体化とあわせて差別書き込みについても具体的施策の推進を要求してきた。県連女性部も県との意見交換会をもち、「推進法」具体化を求めてきた。

 県は、要請を受け同和対策協議会を設置。部落差別の現状を把握しながら、具体的施策の実施を検討してきた。モニタリングは、関係団体に委託しとりくむ予定。部落差別をはじめとする差別書き込みを発見した場合、県は人権局と相談し法務局への削除要請をおこなうこととしている。また、差別書き込みであると「判断」しがたい事例も県が把握をおこない、啓発活動につなげていくとしている。あわせてモニタリング運用へ人材養成講座にもとりくんでいくとしている。

 県は、モニタリング実施だけではなく、相談事業の相談員のスキルアップと増員、同和教育の充実に向けた具体的な事業の実施を決めた。ねばり強く続けた要請行動の成果としてあらわされたものだ。

 相談事業の強化については、県隣保館連絡協議会と連携し研修内容を検討することや、児童委員・民生委員や人権擁護委員などにも相談員研修への参加要請をおこなうとした。同和教育の充実に向けては、今年度中の教材作成と教職員研修の実施、啓発事業の推進を目的にした「地区座談会」の支援など具体的な計画が示されている。また、啓発事業では差別事象事例集を県のホームページに掲載し広く市民に情報提供をおこなうとしている。

 平井伸治・鳥取県知事は「推進法」制定を受け、自治体の責務として人権侵害を受けたさいの相談窓口の確保や部落差別事象の事例の集約などを具体的にあげながら、施策の実施へ努力したいと議会質問に応じていた(2806号既報)。

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