「解放新聞」(2018.06.04-2861)
2018年度部落解放・人権政策確立要求第1次中央集会を5月22日午後、東京・星陵会館でひらき、各地実行委員会、中央実行委員会などから627人が参加した。「部落差別解消推進法」をふまえ「部落差別撤廃・人権擁護に関する条例」を制定した福岡県の小郡市が特別報告をした。実態調査実施や審議会設置をふくむ条例の制定など、各地での「推進法」具体化の事例に学びつつ、人権侵害救済制度や国内人権委員会の創設をふくめ、包括的な人権の法制度への協働を確認した。主催は同中央実行委。
福岡県小郡市の見城俊昭・副市長は、「「部落差別解消推進法」をふまえた行政の取り組み」と題する特別報告で、1995年には行政の責務、意識調査・実態調査の実施、審議会の設置を明記した「小郡市部落差別撤廃・人権擁護に関する条例」を制定していたこと、「推進法」制定をとりくみを前進させる契機と捉え、地元の部落解放同盟と連携して同条例一部改正案を3月議会に上程、全会一致で可決されたこと、同盟、行政、地域が一体となってのとりくみが啓発でも成果をあげていることを紹介した。
西島藤彦・中央実行委事務局長(中央書記長)は基調提案で、「推進法」具体化について、人権擁護委員研修、全隣協と連携した相談体制の充実、部落問題学習の後退と人材不足に対応したカリキュラムやテキストの整備、全国意識調査など各省を中心とした課題とともに、地方からの訴え・とりくみを強調した。
来賓として、福島みずほ・参院議員(社会民主党)、福山哲郎・参院議員(立憲民主党)、大島九州男・参院議員(国民民主党)、片山大介・参院議員(日本維新の会)、糸数慶子・参院議員(沖縄の風)、河野義博・参院議員(公明党)が、順にあいさつした。
中西啓寶・会長(高野山真言宗管長)の主催者あいさつを、佐々木基文・高野山真言宗社会人権局長が代読。組坂繁之・副会長(中央執行委員長)が開会あいさつ、寺田正寛・事務局次長(『同和問題』にとりくむ宗教教団連帯会議事務局長)が行動提起。則松佳子・事務局次長(部落解放中央共闘会議事務局長)の閉会あいさつ、団結がんばろうで終了後、国会議員などへの要請行動と各省交渉にとりくんだ。
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