「解放新聞」(2018.07.16-2867)
【滋賀】 移転が決まった草津市立人権センター(2002年9月開館)の16年の歴史をふりかえろうと、「ありがとう草津市立人権センター 市民人権フォーラムin2018」が6月22日、同センターでひらかれ、60人をこえる市民が参加した。主催はNPO法人ぴーぷる人権平和センター。草津市が共催した。
フォーラムでは、話題提供として反差別国際運動(IMADR)事務局次長の金子マーティンさんが「草津市における地域の実態」をテーマに講演。1970年代前半にとりくんだ市内被差別部落の実態調査の結果を示すとともに、当時、金子さんが撮影した同和事業前の住宅や地域のようすも紹介した。金子さんは無就労や日雇い労働者など生活の不安定さは地域の運動の成果として改善されたが、部落差別解消も車の両輪として前進されなければならない、と提起した。
第2部では地域の部落解放運動にとりくむ市民、金子さんをパネリストに「草津市での人権問題を語る」をテーマに語り合い、つぎの人権センターの展望や人権運動の輪拡大に向けた実践などの発言があった。
フォーラムの開催にあたって趣旨説明をおこなった堀義明・ぴーぷる人権平和センター副理事長は「人権センターが16年めざしてきた「人間を大切にできる人になろう 人間が大切にされる世の中をつくろう」に向かって、新たなセンターでも市民とともにあらゆる差別の撤廃へとりくもう」とよびかけた。山本芳一・副市長もあいさつした。
センター内では16年の活動をふり返るパネル展も開催。同センターは仮移転先の草津市・草津合同ビルでの事業(相談業務とライブラリーのみ)を8月から開始する。
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