「解放新聞」(2018.09.03-2873)
部落解放第63回関東女性集会を8月25、26日、群馬県みなかみ町でひらき、関東甲信越地方協議会(関東ブロック)の女性ら230人が参加。基調提案や「私の歩んだ道」の発表、記念講演を盛り込んだ全体集会で学習。分科会は、初設置の「思いを語ろう(解放運動入門)」をはじめ、「部落差別の実態」「反差別・反戦・平和」「狭山闘争」の4つで論議した。夜は夕食懇親会をおこなった。
主催は、関東ブロックと同女性部連絡会。白石惠美・女性部連絡会代表と片岡明幸・関東ブロック議長が主催者あいさつし、白石代表は「多くの部落女性が胸の奥にしまい込んでいた、つらかったこと、悔しかったことなど被差別体験を、半世紀以上、勇気をもって語ってきた関東女性集会。仕事や生活、子育てなどの悩みも率直に出し、励まし合い部落解放への思いをつなげてきた。差別のない平和な社会の実現に向け、部落女性の輪を大きく広げてきた」と語り、「全国部落調査」復刻版、戸籍等不正取得など差別事件の実態を説き、「部落差別解消推進法」活用と狭山闘争を中心に闘いを提起。憲法改悪の危険性も訴え、「分科会では各地の実践報告に学び、地域に活かせるよう活発に討論を」とよびかけた。
「私の歩んだ道」では、小林洋子さん(長野)が、識字学級に通い14回目の挑戦で運転免許証を取得した夫をめぐる体験から、部落差別との闘いを報告。記念講演では、講談師の神田香織さんが講談「塀の中の学び」で狭山再審を訴えた。
「水平社宣言」は戸沢治子さん(埼玉)が朗読。来賓は、山﨑中央女性運動部長をはじめ、群馬県知事(代読)、みなかみ町のほか、青木真理子・自治労本部副委員長があいさつ。石川一雄さん夫妻のアピール後、集会基調を小野寺あやさん(埼玉)が提案した。
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