「解放新聞」(2018.10.15-2879)
「部落差別をはじめとするあらゆる差別の現実から学び、人権保育を創造しよう」と、第41回全国人権保育研究集会(全人保)を9月23、24日、第34回埼玉県人権保育実践交流会と兼ねてさいたま市内でひらき、26都府県から1557人が参加した。全体会で基調提案を確認し、集会アピールを採択。9つの分科会で実践交流などを実施したほか、狭山市の狭山事件現地をフィールドワークした。全人保の関東開催は初。
主催は、第41回全国人権保育研究集会中央実行委と第34回埼玉県人権保育実践交流会現地実行委。集会のサブテーマも前回(2843号既報)と同じく「〜保育所・幼稚園・こども園・地域・家庭すべてを反差別・人権の視点で点検し、子どもの人権を尊重する保育内容を創造しよう〜」。
全体会はソニックシティ大ホールでひらき、吉岡正博・中央実行委員長が主催者あいさつ。反人権主義・国権主義の安倍政治を批判し、幼児教育・保育の無償化は重要だが、規制緩和や基準引き下げという待機児童対策では保育の質の低下は明白と指摘。「日の丸・君が代」強制・義務化の懸念も語り、「部落差別解消推進法」具体化と包括的な人権の法制度確立の重要性も訴え、「各地の実践に学び、議論と交流を深め、解放保育・人権保育の前進を」と訴えた。
地元からは、片岡明幸・現地実行委員長が歓迎あいさつ。来賓あいさつと、石川一雄さんと石川早智子さんによる狭山再審への支援の訴えのあと、中央実行委の谷田賀代・事務局長が基調提案した。
特別報告では、埼玉県人権保育研究会の菊地直美・事務局長が、同研究会の歩みを報告。記念講演では、交通事故で頸髄損傷の障害をおった元幼稚園教諭・保育士の又野亜希子さんが「「命の耀き」〜車イスから見える世界ってけっこう素敵〜」と題して講演した。
オープニングでは、川越市立名細第二保育園と、吉見町立よしみけやき保育所から、65人の年長児が登壇。埼玉県人権保育研究会のメンバーとともに歌・手話歌を披露した。
来賓は、上田清司・埼玉県知事(代読、飯島寛・副知事)、清水勇人・さいたま市長、桒原成壽・全人教代表理事があいさつした。
次回は2019年11月9、10日、広島県で開催予定。
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