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NEWS & 主張

示現舎のネット記事「部落探訪」削除など求め、要請行動
三重・兵庫

「解放新聞」(2018.10.22-2880)

県から法務局と総務省にたいし

 【三重支局】 「部落探訪」に県内4市6地区の被差別部落が8月中に写真入りで掲載されている県連は8月26日、松岡克己・執行委員長が三重県環境生活部長ら4人にたいし、鈴木英敬・知事あての文書を手渡し、県から地方法務局への記事削除要請、総務省への対応強化要請など、とりくみを要請した。同じ示現舎・鳥取ループによる「全国部落調査」復刻版出版事件をはじめ、中央本部や県連に凶器入りの差別脅迫文書が送りつけられる事件が昨年9件も起こったこと、しかも、その送付先の名前や住所が鳥取ループらによるインターネット上の「同和地区Wiki」で調べられた疑いがあることも示し、「部落探訪」が差別を助長していることを指摘した。

 これにたいし、9月5日に県は津地方法務局を訪問し、県環境生活部長名で津地方法務局長に記事削除を要請。9月6日には総務省を訪問して、同じく県環境生活部長名で総合通信基盤局長にネット上の人権侵害等への対応強化を求める要望書を手渡した。総務省への要望の内容は、「インターネット上の人権侵害等に対応するための法整備」「プロバイダの自主的取組に対する支援、促進の充実強化」「海外のプロバイダを介した人権侵害等への対応」「インターネット上の人権侵害等に関する啓発活動の充実」の4項目にわたる具体的な内容。津地方法務局は「本省に報告する」、総務省は「担当部局で共有したい」と回答した。

差別メール事件ふくめ県連から

 【兵庫支局】 県内8市11地区の被差別部落について写真入りの記事を「部落探訪」で公開されていた県連は10月2日午後、神戸地方法務局を訪問。坂本三郎・委員長名の要望書を手渡し、当該記事の削除を要請した。また、5月下旬に起こった県連などへの3通の差別メール事件(2868号既報)についても、人権侵犯事件として取り扱うよう要請した。

 県連からは坂本委員長、橋本貴美男・書記長ら3人が出席、神戸地方法務局側は人権擁護課課長、同課調査救済係長、人権擁護専門官が対応した。県連の要請にたいし、法務局側は「人権侵害であると認識しているが、個別案件の回答は控えたい」「本省に報告する」との回答にとどまった。

 前回の県連執行委で、9月上旬までに県内3市内の部落について記事掲載が報告された。その後、10月はじめまでに県内2市内部落について、個人名を掲載するなど、とくに悪質な記事の掲載が報告された。これを受け、神戸地方法務局に面談を申し入れるとともに、9月29日に坂本委員長と橋本書記長が当該地区支部長をふくむ役員と面談した。

 「部落探訪」に記事を掲載された当該市からも、各地方法務局に削除要請をおこなうよう、支部・県連から働きかけ、養父(やぶ)市、尼崎市からは削除要請がおこなわれている。

 

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