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NEWS & 主張

ヘイトスピーチを禁止に〜駐車場、公園の条例で初
香川県・観音寺市

「解放新聞」(2018.11.12-2882)

 【香川支局】 観音寺市はヘイトスピーチ解消に向けたとりくみとして、昨年4月開館した市民会館の整備にともない「観音寺まちなか交流駐車場の設置及び管理に関する条例」と、「観音寺市公園条例(改正)」で禁止行為として「人種等の共通の属性を有する不特定多数の者に対して、当該属性を理由として不当な差別的取扱いをすることを助長するおそれのある行為」(駐車場管理条例)、「人種、国籍その他出自を理由とする不当な差別的取扱いを誘発し、又は助長するおそれのある行為」(市公園条例)を、昨年、条文化している。このことが10月9日、同市との「網の目」行動意見交換会で明らかになった。

 市は、「ヘイトスピーチ解消法」、「大阪市ヘイトスピーチ対処条例」、「川崎市「公の施設」利用許可に関するガイドライン」(2018年3月末)が施行されたことを受け、「観音寺市人権擁護に関する条例」の趣旨にのっとり、あらゆる差別をなくし明るく住みよい観音寺市の実現に努めるために両条例に禁止条項を盛り込んだ。

 直近では、東京都でヘイトスピーチの規制とLGBTへの差別禁止を柱とした「人権尊重条例」が可決され、来年4月に施行されることになっている。

 県内自治体のヘイトスピーチ解消に向けたとりくみでは、東かがわ市や丸亀市が全国に先駆けて差別的憎悪煽動をおこなう団体や個人にたいし、公的施設(指定管理もふくむ)の使用許可をしないことを決定しているほか、他の自治体もおおむね使用中に差別的憎悪煽動をおこなった場合には使用を中止させることを表明している。県内でヘイトスピーチ対策条例を制定している自治体はないが、個別の施設条例で禁止条項を盛り込んで制定、改正したものは、他の都道府県では見当たらない。全国初の施設条例となる。

 

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