「解放新聞」(2018.11.12-2882)
【埼玉支局】人権教育・啓発推進埼玉県実行委員会(会長=倉持秀裕・県仏教会会長)は10月16日、さいたま市で上田清司・県知事(知事公館)と齋藤正明・県議会議長(県議会控室)に第19回要請行動をおこない、人権施策に関連した95項目の要望書を手渡した。行動には倉持会長や7郡市代表の首長、議会議長など役員31人が参加した。
齋藤正明・県議会議長への要請行動では、倉持会長が「「推進法」をふまえて、議会としても協力して頂きたい」とのべ、要望書を手渡した。齋藤議長は「私は入間市選出だが、狭山事件が同和問題にとりくむ出発点になっている。法の趣旨をふまえて、要望について議会としても執行部や行政側と連携をはかり、対応したい」とコメントした。
上田知事には、倉持会長が「「推進法」が施行されて2年が経過しようとしているが、部落差別を助長拡散する事件が後を絶たない。法の趣旨をふまえ、人権教育・啓発の積極的推進をはかるとともに、市町村の啓発事業への財政支援をお願いしたい」とのべ、要望書を渡した。
意見交換では、片岡明幸・副会長(県連委員長)が、①インターネット上の差別情報氾濫にたいする県としてのチェック体制と法務局への削除要請②全国人権同和行政促進協議会への再加盟を強く要請した。また、参加者から子ども食堂にたいする支援と人権フェスティバルにたいする県立高校の協力を要請した。
上田知事は「皆さんの運動が問題解決に大きく寄与していると認識している。インターネット差別書きこみ削除は喫緊の課題であり、国とも協議したい」「子ども食堂は、居場所づくりでもあり、食材確保と配送については検討したい」とのべ、「人権問題は終わりのない闘いであることから、頂いた要望についてしっかり受け止め、対処したい」とコメントとした。
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