「解放新聞」(2018.11.26-2884)
【東京支局】 第43回多摩地区各市町村同和問題意見交換会が10月24日、狛江市でひらかれた。
近藤登志一・都連書記長が「部落探訪」事件とインターネット対策について問題を提起した。①首長や議会の理解を通じて早急にとりくみを開始する②「推進法」を市町村のホームページに掲載し周知徹底をはかる③人権条例制定やモニタリング事業をおこなう、の3点。また、「部落探訪」に掲載された都内8区市すべてが法務局に削除要請したことを評価し、謝意をのべた。
各市町村で「推進法」の周知をはかっているのは5市だった。人権条例については国立市と狛江市が制定に向けて動いている。
最後に小島正次・国立支部書記長が「「部落探訪」で不安を感じている部落の人びとの人権を最大限守ってほしい。戸籍などを取られたときの本人通知制度を早急につくってほしい」とまとめた。
【滋賀支局】 「鳥取ループ・示現舎による「部落探訪」に対する取組についての打ち合わせ会議」が10月17日、大津市・解放県民センターでひらかれ、県内の市町の人権担当部署・地域総合センターの職員など37人が出席した。主催は滋賀県連。
藤野政信・委員長は「「部落探訪」と称して全国の被差別部落の写真などをインターネット上でさらすことは差別であり絶対に許されない行為。しかし、現実にはいまもインターネット上でさらされ続けている。鳥取ループ・示現舎を許さないとりくみを強化していこう」とあいさつ。
県内では、草津市・近江八幡市・長浜市・竜王町・東近江市の4市1町の5地区となっている。このなかには、かつての同和事業の未実施地区(未指定地区)もふくまれている。
県連からは5点の行動提起をおこなった。①掲載された地区のある行政は法務局に削除要請を文書でおこなう②市長会・町村会、全国知事会、国にたいしてインターネット上の差別書き込みにたいする法規制を要請③地域総合センター職員に「部落探訪」問題を周知徹底するとともに周辺監視を強化する④関係機関で情報共有のとりくみをすすめる⑤学習会・研修会をひらき鳥取ループ・示現舎の一連の差別行為を糾弾する世論を高めていく。
【愛知支局】 県連は10月4日、名古屋市法務局にたいして鳥取ループ・示現舎がインターネット上で公開している「部落探訪」の削除を要請した。
山﨑鈴子・書記長が要請し、同法務局からは人権擁護部の宮崎修・第一課長、深町聖子・第二課長が対応。県内の被差別部落が暴かれ、「ここは昔から、○○姓が多かったようだ」と地域の人の姓まで「部落探訪」は暴いており、部落差別を助長する以外の何ものでもない。放置することは差別の拡散になるため、早急な対応を求めた。
なお、豊川市も10月3日、市民部長名で名古屋市法務局豊橋支局長に文書で削除要請をおこなった。
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