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「推進法」周知徹底など求め県交渉〜啓発や研修など施策の見直しを
富山

「解放新聞」(2018.12.17-2887)

 【北陸支局】 富山県交渉を11月15日午後、富山県民会館でおこない、中央本部から池田中執、高橋中執、北陸事務所の吉田樹・事務局長が参加。県からは今井光雄・生活環境文化部次長、松本智広・県民生活課長はじめ13人が出席した。

 交渉課題は、①「部落差別解消推進法」制定後の施策の特徴②人権にかかわる行政組織③「県人権啓発・教育基本計画」改訂④部落問題をテーマとした啓発、職員・教職員研修の状況⑤「全国部落調査」復刻版出版事件への国の見解⑥インターネット上に氾濫する差別情報の対応⑦人権教育・啓発施策の予算、など。

 ①、④では、県から「推進法」周知としてはリーフレットや県のホームページを通じたとりくみ、市町村担当者会議での説明をおこなっただけであったと説明。また2017年度のとりくみと2018年度の計画一覧も示されたが、部落問題を主としておこなわれた啓発や研修はなかったことが明らかにされた。とくに、職員研修でのとりくみを訴えたが回答はなく、後日、県が説明をおこなうこととなった。

 今交渉ではじめてとりあげた②では、北陸でも「人権」を冠した部署のない県行政は特異であることを強調し、人権啓発・人権教育を所管する組織の整備を求めた。県教委の組織体制については人権の専任スタッフの配置がなく、小中学校課と県立学校課のどちらも1人の指導主事がほかの業務と兼務している実態が明らかになった。

 ③では、県から「人権を取り巻く情況の変化をふまえ、2007年に策定した基本計画の改定を考えており、今年度はその基礎資料を得るため、意識調査をおこなっている。予算措置ができれば来年度早早に「基本計画策定委委員会」を立ち上げて改定を考えている」と説明された。これにたいし、部落解放同盟は集計の数値比較に終わることなく、施策の課題や今後の方向性をふくめ、結果分析を盛り込むことが不可欠、と指摘した。

 ⑤では、前回の交渉で市町村への説明のさい、見解を示すことを「検討したい」と回答していたが、県からは解放新聞の記事や全国研究集会の資料を市町村の担当者に示して見解をのべただけで文書としては示していない、と報告。⑥についても県側の出席者の半数近くがネット上の「全国部落調査」の県にかかわる情報をみているとしながらも「県民からの通報がない」ことを理由に、何らの対応もおこなっていないという人権意識の希薄さがきわだつ回答がなされた。部落解放同盟からは、県と県民の間に差別意識や偏見が広まっていくことを憂慮すべきと指摘、現実感のある対応を求めた。

 ⑦については、2か年でおよそ1割の減額が明らかになった。また今年度実施の人権意識調査の費用については従来の啓発事業費を削減しとりくまれることも説明された。一方で、市町村の人権関係予算の総額も説明されたが、県内10市5町村中11市町村で人権教育予算がゼロであるという現状は依然として改善されていない実態も明らかにされた。

 

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