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西岡智さんを偲ぶ集い〜活動の足跡を語り合い
大阪

「解放新聞」(2019.01.28-2892)

 【大阪】 療養先のタイ・チェンマイで昨年6月29日に87歳で死去した元中執で部落解放・人権研究所名誉理事の西岡智さんを偲ぶ集いが、暮れの12月24日午後、大阪市・PLP会館でひらかれ、78人が出席した。

 西岡さんと縁のあった、大阪府連委員長の赤井隆史さん、部落解放・人権研究所名誉理事の大賀正行さん、元NHKアナウンサーの木村知義さん、彫刻家の金城実さん、矢田解放塾副塾長の黒田伊彦さん、元衆議院議員の辻恵さん、弁護士の中北龍太郎さん、元衆議院議員の服部良一さんの8人によるよびかけ人方式で、1部は追悼講演会で3人のよびかけ人が思い出やエピソードを語り、2部は「西岡智さんを追慕し語る会」として、ざっくばらんな雰囲気でおこなわれた。

 よびかけ人の服部さんによる開会の辞ではじまった集いの1部で、大賀さんは「同志・西岡智先輩の死を惜しむ」と題し、寿司屋などに生姜を卸す行商で働きながら活動していた6歳上の西岡さんが日之出にも寄り、家で食事をともにしたこと、第1回全国青年集会で議長を務めていたこと、集会で大阪の部落解放運動はこれでいいのかと激論をかわし、西岡さんは1958年に矢田支部、大賀さんは59年7月に日之出支部をつくったこと、大阪府連の運動方針を一緒に書いたことなど、ともに歩んだ足跡をふり返った。

 黒田さんは「狭山闘争と「荊冠の志操」」と題し、2005年頃の膀胱がん発覚以降、全身のがんと闘い続けてきた西岡さんが07年の『荊冠の志操』で、利益の利ではなく道理の理を求め、水平社宣言の原点に立ち戻り、利権からの運動の浄化を訴えたと解説。松本精神の継承を訴え、狭山闘争は石川さんを救うのではなく我われが救われる運動だと強調し、労働者間の差別やベトナム戦争の加害責任の自覚から自力自闘と共闘を説いたとのべ、夜明けの金星(ルシファー)を見つけたら西岡さんを思い出そう、とよびかけた。
 金城さんは「日の丸を焼き右翼に襲われた知花昌一を受け入れたのが西岡のおっさんであり、矢田支部」とのべ、憲法9条と水平社宣言をセットにした教育闘争を訴えた。

 木村さんのよびかけ人あいさつではじまった2部では、多くの出席者がそれぞれの縁と思い出を語った。友人の楠昌彦さんによる献杯後、子息の西岡千尋さんから謝辞がのべられた。

 

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