「解放新聞」(2019.01.28-2892)
【大阪】 リバティおおさか報告集会が1月19日、大阪市・リバティおおさかでひらかれ、80人が参加した。主催は、公益財団法人大阪人権博物館(石橋武・理事長)。
大阪人権博物館にたいして土地の明け渡しなどを求めて大阪市が提訴した裁判は、2017年12月から非公開の「進行協議」がおこなわれており、どんな話し合いがすすんでいるかは明らかにされてはいない。そうしたなかにあっても、自主運営を維持しなければならない状況は変わらないため、基本方向などを支援者に報告し、具体的な支援を求めた。
石橋理事長は「人権の総合博物館として開館いらい、約170万人の利用者数を数える。役割を果たしている。2013年からは自主運営。追い打ちをかけるように2015年7月には大阪市が土地明け渡しの訴訟。2017年12月からは和解に向けて非公開の進行協議がすすんでいる。国際的なイベントがあるなかで人権が重要視され、リバティおおさかの役割はますます重要だ」とあいさつした。
赤井隆史・専務理事(大阪府連委員長)は、基本方向について「財政が厳しいが、2019年度も、がんばって運営したい。4つ提案したい。自主運営を明らかにして公益性を明らかにしていきたい。LGBT法、アイヌ新法制定の動きや全国の自治体(大分、福岡、大阪)で人権条例づくりがすすんでおり、人権博物館の果たす役割の大きさを訴えたい。ネット時代の人権博物館の役割として展示で啓発をすることや、同和教育を教えるカリキュラムづくりもおこない、展示だけでなく発信していくことを課題としたい。そして総合的人権博物館としてあるべき姿を議論していきたい。博物館に眠っている資料が3万点、部落解放・人権研究所の資料2万点、大阪市立大学で1万点の合わせて約7万点が眠ったまま。この管理ができるのは博物館だ。新たな博物館像を提案したい」と訴えた。
具体的な支援については▽年会費6000円のサポーター継続▽周囲にサポーター参加のよびかけ▽ネットでカンパ▽DVD「推進法」(作成中)の購入▽施設の利用をよびかけた。
参加者からは、中学生の研修場所として継続を求める声や、外国人の旅行客が増えているため英語の解説が必要、とする提案があった。
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