「解放新聞」(2019.02.11-2894)
【兵庫支局】 県連女性部は2018年12月7日に、公益財団法人PHD協会の研修生との交流会を神戸市・ラッセホールでおこなった。池田千津美・県連副委員長と女性部員はじめ15人が参加した。研修生は、ネパールのダリット女性、サビナ・ビスンケ・ラムテルさん、インドネシアのレニ グスティカさん、ミャンマーのサンダーモーさんの女性3人。いずれも人権や保健衛生、教育などのテーマをもって研修に参加している。
交流会では、まず池田副委員長が部落差別の実態と背景について、また兵庫の部落解放運動の経過を説明。女性部からはそれぞれの部落差別体験、部落をはじめとするマイノリティ女性の現状などを報告。県連女性部が2009年にとりくんだ「被差別部落女性の実態調査」から明らかになった部落女性をとりまく実態も共有した。研修生からは、部落女性の就学状況、識字の実態についての質問があり、09年調査の結果をもとに回答するなど活発な意見交換をおこなった。
女性の人権をテーマのひとつにして研修を続けるダリット女性のサビナさんは、ダリットの人びとがおかれる差別の現状や生活環境の困難さを語った。サビナさんが活動するダリット女性グループ「ハラバラ」で読み書きができる人は2人と、きわめて低い識字率の現状が報告された。レニさん、サンダーモーさんも、研修テーマやそれぞれの国での生活や課題について語った。
交流のまとめをおこなった川面千鶴江・県連女性部事務局長は、「マイノリティ女性の国際連帯の重要性をあらためて考える機会になった」とのべた。
PHD協会はアジア・南太平洋地域からの研修生の招聘、研修後のフォローアップをとおして、草の根の人びとによる自立した村づくりと生活向上に協力することなどを目的に1981年に設立し、これまで300人をこえる研修生を受け入れている。
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